不動産売却の仲介契約と媒介契約の違いって?初心者向けに徹底解説

こんにちは、稲沢あんしん不動産の佐藤です。

今日は不動産売却でよく混乱する「仲介契約」と「媒介契約」について、分かりやすくお話ししていきます。

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不動産売却で混乱する「仲介」と「媒介」

よく聞く「仲介契約」と「媒介契約」の本当の意味

女性が左右に2つのボールを持って、見比べているイラストです。
仲介契約と媒介契約ってちがうの?

「不動産を売ろうと思って不動産会社に行ったら、『仲介契約』と『媒介契約』という言葉が出てきて…正直、違いがよく分からなくて」

実は、こういったお悩みをよく耳にします。でも、安心してください。お答えしますと、この2つは基本的に同じものを指しています。

2つの言葉の使い分け

売主様と買主様の間に立つ営業マンのイラストです。
売主様と買主様の橋渡し

実は、この2つの言葉が存在する理由はとてもシンプルなんです。

「仲介契約」は、私たちが普段使う言葉です。
「売主様と買主様の間に立って、橋渡しをする」 という意味が分かりやすく伝わりますよね。

一方、「媒介契約」は法律で使われる言葉です。
宅地建物取引業法という法律の中で使われているんです。

つまり、 普段の会話では → 「仲介契約」
書類や法律では → 「媒介契約」 というように使い分けているだけなんです。

このことは「手数料」という言葉を見るとよく分かります。
不動産会社に支払う手数料は、ほぼ100%「仲介手数料」と呼ばれています。
「媒介手数料」という言葉は、まず聞きませんよね。

ちなみに、この仲介手数料は、実際に売買契約が成立した場合のみ発生する成功報酬です。
また、金額の上限は法律でしっかり決められていますので、ご安心ください。

契約時の注意点と選び方のポイント

「注意」と描かれた、イラスト文字です。
契約の注意点

ここで大切なのは、契約の内容です。
呼び方が違っても、お客様の権利や不動産会社の義務は変わりません。

ただし、契約には3つの種類があります。

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

それぞれ特徴が違いますので、どの契約を選ぶかは慎重に検討する必要があります。

仲介(媒介)会社が実際に行う重要な役割

売主様と買主様をつなぐ6つの主要業務

海をまたぐ大きな橋のイラストです
売主様と買主様をつなぐ

不動産会社は、皆様の大切な財産を適切な価格で売却できるよう、様々な業務を行っています。

具体的には、以下の6つの業務が中心となります。

  1. 物件調査と査定
    まずは物件をしっかり見させていただきます。土地の場合は境界の確認、建物の場合は図面との整合性なども確認します。そして、近隣の取引事例なども参考に、適正な売却価格を算出します。
  1. 売却活動の実施
    様々な媒体を使って物件情報を発信します。ホームページ掲載はもちろん、不動産情報サイトへの掲載、チラシの配布など、買主様との出会いのチャンスを増やします。
  1. 内覧対応
    物件に興味を持っていただいた方への案内です。ここでは物件の良さをしっかりとお伝えすることが大切です。
  1. 価格交渉
    買主様から提示された条件について、売主様の立場に立って交渉を行います。両者にとって納得のいく条件となるよう、丁寧に調整していきます。
  1. 契約手続きのサポート
    売買契約書の作成から、重要事項説明書の交付まで、法律で定められた書類作成をしっかりと行います。専門的な部分は私たちにお任せください。
  1. 引き渡しまでのフォロー
    残金決済や物件の引き渡しまで、最後まで責任を持って対応させていただきます。スムーズな取引完了に向けて、必要な手続きをサポートします。

手数料の仕組みと料率の決まり方

シンプルなソロバン(そろばん・算盤)のイラストです。
仲介手数料の計算

不動産会社への報酬は「仲介手数料」と呼ばれ、売買が成立した場合にのみ発生します。

金額は法律で定められており、以下の計算式で算出されます: 売買価格 × 3% + 6万円(消費税別)

例えば2,500万円の物件であれば: 2,500万円 × 3% + 6万円 = 81万円(消費税別) となります。

媒介契約の種類、それぞれの特徴を比較してみましょう

「専属専任」「専任」「一般」の3種類がある、というのは分かったけど、実際どう違うの?という声をよく聞きます。

ここで、分かりやすく表にまとめてみました。

契約の種類他社への依頼売主様自身での売却報告義務契約期間
専属専任媒介契約××週1回以上3ヶ月
専任媒介契約×2週に1回以上3ヶ月
一般媒介契約なし制限なし

私がお客様によく例え話でお伝えしているのが、お医者さんとの関係に似ているということです。

専属専任媒介契約は、「主治医を決めて、その先生の指示に完全に従う」という感じ。
専任媒介契約は、「主治医は決めるけど、自分での判断も少しできる」という感じ。
一般媒介契約は、「複数の病院を自由に受診できる」という感じです。

媒介契約の種類で売れやすさは変わるの?

アプローチの違い 伴走型密着サポート
契約の種類を問わない伴走型サポート

「専任媒介契約や専属専任媒介契約の方が、一般媒介契約より売れやすいの?」

よく聞かれる質問です。

実は、大手不動産会社では「専任媒介契約なら優先的に販売活動を行います」「広告費を優先的に使います」という説明をよく聞きます。

私も以前、大手不動産会社に勤めていた時は、そのように説明していました。

でも、正直にお話しすると…

今はインターネットが主体の時代です。
昔のように紙のチラシの掲載順を気にする時代ではありません。(紙が主体の昔でもそんなに明確な差はなかったです。売りやすい物件から売っていくというスタイルでした)
物件情報サイトに掲載されれば、契約形態に関係なく、興味を持ってくださったお客様にはご案内します。

そうなると、契約の形態自体は、実はそれほど重要ではないんです。

では、弊社の場合はどうしているのか。

弊社は基本的に専任媒介・専属専任媒介契約しかお受けしていません。

なぜか。

それは、弊社が大切にしている「伴走型」の不動産売却に関係があります。

一般媒介契約でネットに掲載するだけなら、正直、どの不動産会社でも同じです。

なので、もし一般で依頼ということでしたら、「弊社に依頼するメリットがないですよ」と正直にお話します。もちろん、それでも良いですと言っていただければお受けいたします(このような例はまだありません)


でも、弊社は違います。

一つ一つの物件に対して、

  • 市場分析
  • 価格戦略の検討
  • 効果的な広告方法の提案
  • タイミングを見計らった価格調整 など、売主様に寄り添いながら、細かなステップを一緒に考えていきます。

確かに、この方法は非効率的に見えるかもしれません。
でも、最終的には、売主様にとって最適な売却を実現できると信じています。

ただし、これは弊社独自のやり方です。
一般的な不動産会社では、契約形態による大きな違いはないと考えていただいて問題ありません。

大切なのは、不動産会社の「姿勢」と「対応」を見極めることです。 その不動産会社が、あなたの物件の売却にどれだけ真摯に向き合ってくれるか。 それが、本当の意味での「売れやすさ」につながってくるんです。

まとめ

「まとめ」とかかれた看板のイラストです

今回のポイントを整理しておきましょう。

「仲介契約」と「媒介契約」は、不動産売却においてはほぼ同じ意味で使われています。

  • 日常会話では → 「仲介契約」
  • 法律用語では → 「媒介契約」

と理解しておけば大丈夫です。

手数料の呼び方も「仲介手数料」が一般的で、実際に売買契約が成立した時のみ発生する成功報酬となります。

これで「仲介契約」と「媒介契約」の違いに悩む必要はありませんね。

もし不動産売却についてまだ分からないこと、不安なことがありましたら、気兼ねなく不動産会社に相談してみてください。

よくあるご質問

「Q&A」と書かれたイラスト文字です。
Q&A

Q1:結局、「仲介契約」と「媒介契約」は同じ意味でいいんですよね?

A1:はい、その通りです!不動産売却の場面では、基本的に同じ意味と考えて問題ありません。どちらの言葉を使っても、不動産会社が行う業務内容や契約の本質は変わりませんので、ご安心ください。

Q2:なぜ不動産会社は「仲介」と「媒介」の両方の言葉を使うんですか?混乱します…

A2:そうですよね、混乱しますよね。実は不動産業界では、普段の会話では親しみやすい「仲介」という言葉を、契約書などの正式な書面では「媒介」という言葉を使う傾向があるんです。でも、どちらの言葉も同じ意味ですので、あまり気にしすぎる必要はありませんよ。

Q3:「仲介手数料」と「媒介手数料」という言葉はどちらが正しいですか?

A3:一般的には「仲介手数料」という言葉を使います。
不動産会社への報酬は、ほぼすべての場面で「仲介手数料」と呼ばれています。
法律用語としては「媒介報酬」という言葉もありますが、日常的には「仲介手数料」で問題ありません。

Q4:媒介契約の種類について説明がありましたが、「仲介契約」にも種類があるんですか?

A4:はい、契約には3つの種類があります。「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3つです。
それぞれの特徴や違いについては、本記事の比較表でご確認ください

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