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中古住宅の引渡し前立会いで、後からのトラブルを防ぐ

中古住宅を買うとき、契約から引渡しまでのあいだに「引渡し前の立会い」という場面があります。売主さんが引っ越して荷物を運び出したあと、残金を払って鍵を受け取る前に、もう一度物件を見に行く日のことです。
実はここが、後からのトラブルを防ぐうえでいちばん大事な場面なんです。先日も私、朝から往復2時間かけて、引渡しを控えた一戸建ての立会いに行ってきました。古い物件ほど、ここを省略すると後で困ることが多いんですよ。
この記事では、買う側の立場で「立会いで何を確認すればいいのか」を、チェックリストも交えてお伝えします。
引渡し前の立会いは、なぜ必要なのか
中古住宅は、新築と違って原則として保証がありません。だからこそ「今どんな状態か」を、お金を払う前にお互いで確認しておく必要があります。
買う方からすれば「後から不具合が見つかったらどうしよう」「見落としていたら困る」という不安がありますよね。売る方も「引っ越したあとで壊れていると言われたら」「もう遠くに住んでいるのにトラブルになったら」と気が気じゃない。立会いは、その両方の不安を引渡し前に解消する場なんです。
ここで一つ、私がいつもお願いしているのは、立会いの日を引渡しの当日ではなく、1週間ほど前に別の日として設けること。当日の朝にまとめて済ませる会社もありますが、それだと何か気になる点が出てきても手直しの時間がありません。日にちに余裕を持たせておくと、気づいたことを引渡しまでに整理できます。
立会いで見るべきチェックリスト

確認の柱は、大きく3つです。
- 契約したときと状態が変わっていないか
- 設備表に書かれた内容と実物が合っているか
- 売主さんの荷物が運び出されているか
設備表というのは、契約時に「置いていくもの・外すもの・付いているもの」を書き出した一覧表です。エアコンを残す約束なのに本体だけあってリモコンがない、といったズレがないかを、ここで一つずつ突き合わせます。
見落としやすい細かい付属品
意外と忘れられがちなのが、小さな付属品です。私が現場でとくに気をつけて見ているのは、このあたり。
- エアコンを残す場合のリモコン
- ケーブルテレビのチューナーや配線
- 屋根裏収納をおろす、くるくる回す棒
- 床下収納の中に物が残っていないか
- 庭の倉庫やマンションの玄関前に置きっぱなしの私物
「本体はあるのに付属品だけない」というのは、引渡し後に気づくと案外やっかいです。リモコン一つでも、後から探すとなると手間も気持ちも消耗します。だから現場で実際にスイッチを入れたり、扉を開けたりして、その場で確かめておきます。
荷物の撤去と、家の裏側まで
荷物の運び出しも、見える部屋だけで判断しないようにしています。床下収納の中、庭の倉庫、家と家のあいだの狭いところ、建物の裏側。こういう普段あまり通らない場所に、不要品やゴミが残っていることがあるんですよ。
引渡し後に「片付いていなかった」と気づくと、誰が処分するのかで気まずくなりがちです。立会いのときに一緒に裏まで回って、すっきりした状態を確認しておくと安心です。
古い物件ほど「荷物が消えたあと」を見ておく
築30年、40年と経った家は、とくに注意して見ています。人が住んで家具がある状態と、全部運び出されてがらんとした状態では、同じ家でも印象がまるで変わるんです。
たとえば、こんなことが起きます。
- タンスを動かしたあとだけ、床の色が違って見える
- 日焼けや経年の色ムラが急に目立つ
- 壁紙の変色が、家具がなくなると分かりやすくなる
これ自体は、長く使われた家なら自然なことです。傷や汚れというより「年相応の状態」なんですね。ただ、買う方が事前に知らずに引渡し後に見ると「聞いていない」と感じてしまう。だから荷物が消えたあとの姿を、立会いで一緒に見て「ここはこういう状態です」と先にお伝えしておくことを大事にしています。
中古住宅をどう見るかという基本的な考え方は、失敗しない中古住宅の選び方でも触れています。あわせて読むと、立会いの場面がイメージしやすいと思います。
「先に伝える」がお互いを守る
引渡しが終わったあとで「これが壊れている」「あれがない」「思っていたのと違う」と言われても、もう打つ手がほとんどありません。売主さんが「いや、もともとこういう状態でした」と説明しても、後出しだと言い訳に聞こえてしまうんですよね。
せっかく縁があって進んできた取引が、最後の最後で気まずくなるのは、買う方にとっても売る方にとってももったいない。だからこそ、お金を払う前に現状をきちんと見て、納得したうえで鍵を受け取る。この順番が、結局はお互いを守ってくれます。
一宮市や稲沢市は古い物件も多い地域なので、当社では立会いの時間をしっかり取るようにしています。新しい生活を気持ちよく始めていただくために、ここは省略しない場面だと考えています。
なお、売る側の視点で「設備や付帯物のクレームをどう防ぐか」を知りたい方は、[引渡し後に売主が困らないための備え](https://inazawa.estate/baibai-futai-setsubi-hyo-keiyaku-futekigo-sekinin-kaihi/)も参考になります。
よくある質問
Q. 引渡し前の立会いは必ずやってもらえるものですか。 会社によっては引渡し当日にまとめたり、省略したりすることもあります。気になる場合は、別の日に立会いの時間を取ってもらえるか、早めに不動産会社へ相談しておくと安心です。
Q. 立会いには誰が行くのですか。 買主さん、売主さん、仲介の担当者が立ち会うのが基本です。都合がつかないときもありますが、できれば三者そろって、実物を一緒に見ながら確認するのが望ましいです。
Q. 立会いで気になる点が見つかったらどうなりますか。 引渡しまでに対応を相談できます。荷物の撤去漏れなら撤去を、設備のズレなら扱いをどうするかを話し合えます。当日に見つけるより、余裕を持って整理できるのが事前立会いの利点です。
Q. 古い家の床や壁の色ムラも直してもらえますか。 経年による色ムラは、基本的に「現状のまま引き渡す」前提の中古住宅では補修対象に含めないことが多いです。直すかどうかより、その状態を事前に確認して納得しておくことが大切になります。
Q. 立会いはどのくらい時間をかけるとよいですか。 物件の広さや築年数にもよりますが、付属品や裏側まで一通り見ようとすると、ある程度の時間が必要になります。当社では急がず確認できるよう、余裕を持って時間を取っています。
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