不動産屋のアドバイスに騙されない 本当に無理なく返せる住宅ローンの計算

不動産屋の住宅ローンアドバイスを鵜呑みにしてはいけない 本当に無理なく返せる借入額の計算
目次

不動産屋のアドバイスに騙されない 本当に無理なく返せる住宅ローンの計算

相談者

先日、新築一戸建を見に行って住宅ローン相談をしたら、今の家賃と同じ月8万円の返済で3,000万円まで借りれると言われたけど、返済が同じなら購入しても大丈夫でしょうか?

佐藤先生

残念ですが、大丈夫とはいえません。

この話は
不動産のセールスの
よくある話です。

不動産を購入すると
賃貸では発生しなかった
住宅取得後の維持費
あらかじめ考えて
毎月の返済額を計画しないと
不動産を維持できなくなります。

不動産屋の営業マンは
1件でも多く売るために
借り入れ限度額を
「家賃を支払い続けるよりお得です」と
甘いささやきをしてきます。

もっとひどい不動産営業マンは
「今の家賃が8万円なら
今度は自分の家として購入するので
毎月の返済は
プラス2~3万円
10~11万円で
計画して大丈夫です。」
なんてことを言う会社もあります。
絶対にアウトです。


この販売手法は
私が25年以上前に
不動産業界に入ったときと
なんら変わってない販売手法です。

では、
ファイナンシャルプランナーと住宅ローンアドバイザーの資格を持つ
私の場合の借入額の考え方を説明します。

本当に無理なく返せる借入額の計算


負担の大きい住宅ローンを組むと
その後のライフプランに大きな影響を及ぼしかねません。

これから下記の順番に計算しましょう。

これをやるかやらないかは
非常に重要です。

毎月無理なく返せる金額の出し方

毎月無理なく返せる金額の出し方の流れ。

STEP
毎月の住宅関係に支払っているお金はいくらですか?
STEP
住宅購入後の毎月の維持費等の予想金額はいくらですか?
STEP
毎月、住宅ローンが返済できる金額を算出しましょう

無理なく返し続けられる年数を決めよう

毎月の住宅関係費に支払っているお金はいくらですか?

毎月の住宅関係に支払っているお金を計算します。

主に現在お住まいの家賃と駐車場代。

また、将来の住宅購入のために積み立てられている金額も合計します。

計算式
①現在の家賃と駐車場代 + ②住宅購入の積立 = 【a.毎月の住宅関係費】

住宅取得後の毎月の維持費等の予想金額はいくらですか?

不動産を購入すると、賃貸住宅では請求されなかった内容の支出がでてきます。

計算式
①固定資産税等(月割)+②将来の修繕費積立+③光熱費の増加分=【b.毎月の住宅取得後の維持費等】

固定資産税等(固定資産税と都市計画税を合算した金額)は
住宅を取得すると
毎年、市区町村より請求されます。
(金額がわからなければ月1万円で計算しましょう)

将来の修繕積立は、
将来、必要となるであろう
修繕費用を
あらかじめ計画積立する費用です。
(金額は分かりにくいので月1万円で計算しましょう)

光熱費の増加分は
賃貸マンションから
一戸建に引っ越すと
毎月の光熱費は増加します。


目安は
3~5割程度の使用料が増加することを
見込んでおきましょう。

(例)現在の毎月の光熱費の合計が1万円の場合は
 だいたい1.5倍ぐらい増加するとして
 毎月1万円 → 1.5万円 
③光熱費の増加分 = 5,000円 みたいな計算でOK

毎月無理なく返せる額は?

毎月、無理なく返せる金額を計算しましょう

上記の【a.毎月の住宅関係費】から【b.毎月の住宅取得後の維持費等】を差し引きます

計算式
【a.毎月の住宅関係費】-【b.毎月の住宅取得後の維持費等】=【c.毎月無理なく返せる額】

ここまでくると
あなたが毎月、無理なく返済ができる金額がわかります。

相談者の例
今の家賃と駐車場代:8.5万円
住宅購入積立:なし
現在の光熱費:月2万円

毎月8.5万円 - (固定資産税1万円+修繕積立金1万円+光熱費増加分1万円) = 毎月5.5万円

計算により、5.5万円が毎月の返済金額の目安となります。


この金額をベースに
がんばって毎月6万円の返済にするとか
もっと慎重に5万円にするとか検討しましょう。

無理なく住宅ローンを返済できる年数を計算しましょう

住宅ローンの返済年数を計画しましょう。

金融期間により完済までの年齢の上限があります。

最終返済時年齢が75才の条件が

もっとも多いのです。

悪い不動産営業なら

現在40才だから35年ローンまで借り入れできますよ。
住宅ローン控除が13年使えるので
14年後に繰り上げ返済したらいいんですよ

こんなこと言ってくる不動産会社はアウトです。

完済できる年齢または希望の年齢を決めましょう

会社員なら定年は65才です。

今40才なら上限は25年返済です。

しかし、できれば60才とかまでには完済したいですよね。

欲しい不動産なら

妥協するのも違いますよね。

リスクを理解の上なら

どんな結果でも楽しい人生のためなら

どんな選択も正解だと思います。

計算式
定年または希望の完済年齢 - 現在の年齢 = 【d.無理なく返済可能な年数】

無理なく返済が可能な借入額は?

これまで順番に計算をすすめていくと

あなたには

【c.毎月無理なく返せる額】と

【d.無理なく返済可能な年数】が

手元にあるはずです。

毎月返済額から算出する借り入れ可能額 

毎月返済額15年20年25年30年35年
5万円8051,0361,2501,4491,633
6万円9671,2431,5001,7391,960
7万円1,1281,4511,7502,0282,286
8万円1,2891,6582,0002,3182,613
9万円1,4501,8652,2502,6082,939
10万円1,6112,0722,5002,8983,266
11万円1,7722,2802,7503,1873,593
12万円1,9332,4873,0003,4773,919
(元利均等返済の目安の計算表です。単位:万円)
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