実家売却の3000万円特別控除|実家じまいで損しない進め方【稲沢・一宮】

佐藤高樹

執筆者:佐藤高樹(稲沢あんしん不動産 代表)
宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)/業界28年・査定実績5,000件超
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実家じまいの3大リスクと3000万円特別控除を解説する図解。上部には空き家を放置した場合の3つのリスク(固定資産税が最大6倍に、資産価値がどんどん下がる、相続人への負担が増え続ける)がイラスト付きで説明されている。下部には相続空き家の3000万円特別控除について、売却で出た利益から最大3000万円を控除できる税の特例であること、最重要条件として相続から3年以内の売却が必要なこと、主な適用条件(昭和56年5月31日以前の建築、相続直前まで親が一人暮らし、売却価格が1億円以下など)が記載されている。
実家じまいで損しないために知っておきたい「3大リスク」と「3000万円特別控除」

📍 稲沢市・一宮市・清須市・あま市で空き家の売却をご検討の方へ

稲沢あんしん不動産の代表・佐藤は、不動産業界で28年間の実績があり、5,000件以上の不動産査定を手掛けてきた稲沢市で地域密着の専門家です。

この記事では、実家を売却するときに使える「相続空き家の3000万円特別控除」の条件・期限・進め方を、稲沢市での実例とあわせて解説します。

こんにちは、稲沢あんしん不動産の佐藤です。

親が亡くなったり施設に入ったりして、誰も住まなくなった実家を整理・処分することを「実家じまい」と呼びます。

実は、当社にご相談いただく不動産売却の約半分が、この実家じまいに関するものなんです。

この記事で分かることは3つです。

  • 実家の売却で使える3000万円特別控除の条件と期限
  • 特例が使えなくなる代表的なケース
  • 期限から逆算した実家じまいの進め方

細かい条件をすべて覚える必要はありません。

「こういう制度があって、期限がある」と知っておくことが、損しないための第一歩です。

最終更新日:2026年7月

この記事を書いた人

佐藤高樹(稲沢あんしん不動産 代表)

稲沢市を中心に不動産売却を専門に対応/不動産業界28年・査定実績5,000件超
宅地建物取引士・公認 不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)

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▶ この記事の要点は動画でも解説しています(約10分)

ここまでの内容以外にも、不動産売却・相続・空き家について動画で解説しています。

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実家を空き家のまま放置すると起こる3つのリスク

空き家を放置した場合の3つのリスクを示すイラスト。固定資産税が最大6倍に(年間10万円だった税金が60万円になるケースも)、資産価値が下がり続ける(家は急速に老朽化し買い手がつかない状態に)、家族への負担が増え続ける(税金・管理の手間・交通費が重くのしかかる)の3つが赤字で強調されている。
「いつかやろう」と先延ばしにするほど、リスクは大きくなります

2024年4月から相続登記が義務になったこともあり、実家じまいを決断する方が増えています。

先延ばしにすると、次の3つのリスクが積み上がっていきます。

  • 固定資産税が最大6倍に:管理が行き届かない空き家が「特定空き家」に指定されると、住宅用地の特例が外れます。年間10万円だった税金が60万円になったケースもあります
  • 資産価値が下がり続ける:誰も住まない家は雨漏りやシロアリで急速に傷みます。売ろうと思ったときには買い手がつかない状態になっていることも
  • 家族への負担が増え続ける:毎年の固定資産税に加えて、草刈り・換気などの管理の手間、実家への往復交通費が重なります

ここまで読んで不安になった方もいらっしゃるかもしれません。

でも、ご安心ください。

使える制度を正しい順番で使えば、余分な税金を払わずに実家じまいを終えられます。

実家の売却でかかる税金は「3000万円特別控除」で大きく減らせる

相続空き家の3000万円特別控除の効果を示すBefore/After比較図。特例なしの場合は譲渡益2,500万円に対して税金約500万円(×印)、特例ありの場合は3,000万円控除を適用して税金0円(青丸で囲み)となることを示している。
約500万円の税金が0円に。使える制度は賢く活用しましょう

実家を相続して売却すると、利益(譲渡所得)に税金がかかります。

たとえば親が2,500万円で買った家を5,000万円で売却すると、利益の2,500万円に対して約500万円の税金が発生します。

ここで使えるのが「相続空き家の3000万円特別控除」です。

条件を満たせば、売却の利益から最大3,000万円を差し引いて税金を計算できます。

先ほどの例なら利益2,500万円がまるごと控除の範囲に収まるので、税金が0円になるケースもあります。

主な条件は4つ

相続空き家の3000万円特別控除を使うための4つの主な条件を示すチェックリスト。昭和56年5月31日以前に建築された家、相続の直前まで親が一人で暮らしていた、相続から3年以内に売却する、売却価格が1億円以下である。下部に「適用には細かい条件が多数あります。専門家による確認が不可欠です」という注意書きがある。
4つの主な条件を満たすかどうか、まずは確認してみましょう
  • 昭和56年5月31日以前に建築された家であること
  • 相続開始の直前まで親が一人暮らしだったこと
  • 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
  • 売却価格が1億円以下であること

制度そのものにも期限があり、2027年(令和9年)12月31日までの売却が対象です。

「3年以内」と「2027年末」、この2つの期限の早い方から逆算して動く必要があります。

【ここは専門家にお任せください】
この部分は非常に専門的です。
「こんな制度があるんだな」と知っておくだけで十分ですよ。
細かい条件や手続きは、ご相談の際にあなたの状況に合わせて私たちが丁寧にご説明します。

制度の詳しい条件は、専用の解説記事にまとめてあります。

相続空き家の3000万円控除|対象外にならない7条件チェック【2026年版】

参考一次ソース:国税庁タックスアンサー No.3306|被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

3000万円控除が使えなくなる代表的なケース

相続空き家の3000万円特別控除が使えなくなる3つの主なケースを赤字で警告するイラスト。相続後に一度でも住んでしまう(居住用として使用)、3年の期限(相続開始から3年を経過する年の12月31日)を過ぎてしまう、売却額が合計で1億円を超えてしまう、の3つが警告マークとともに示されている。
これらに該当すると特例が使えなくなります。早めの確認が大切です

実際のご相談で「これで使えなくなった」というパターンは、だいたい決まっています。

  • 相続したあとに自分や親族が住んでしまった(一時的でも対象外になります)
  • 相続したあとに人に貸してしまった(有償・無償を問いません)
  • 3年の期限を過ぎてから売却した
  • 昭和56年6月1日以降に建築された家だった(新耐震基準の建物は対象外です)
  • マンションなどの区分所有建物だった
  • 親族間の売買だった、または他の相続人と合算して売却額が1億円を超えた

ご自身のケースで使えるかどうかは、国税庁が公表しているチェックシートで「はい」「いいえ」をたどると確認できます。

チェックシートは上の一次ソース(タックスアンサー No.3306)からたどれるほか、細かい判定条件は「対象外にならない7条件チェック」で解説しています。

3000万円控除を受けるための進め方と必要書類

相続空き家の3つの売却方法を示すイラスト。解体して更地で売却(メリット:確実に特例が適用できる)、買主の解体条件で売却(メリット:解体費用が不要になる)、買主の耐震改修条件で売却(メリット:古家を活かせる)の3つが建設機械・契約書・家のアイコンとともに説明されている。下部に「どの方法が最適か、建物の状態やご予算に合わせて一緒に考えます」というメッセージがある。
どの方法が最適かは、あなたの状況によって変わります

古い実家は耐震基準を満たさないことが多いので、売り方は実質3つになります。

売却方法メリット注意点
相続人が解体して更地で売却確実に特例が適用できる・買主を選ばない解体費用の負担が先に発生する
買主が解体する条件で売却解体費用がいらない期限内に解体が完了する特約が必要
買主が耐震改修する条件で売却古家を活かせる耐震証明が間に合うかの確認が必要

確定申告では、次のような書類をそろえます。

  • 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)
  • 譲渡資産の登記事項証明書など
  • 被相続人居住用家屋等確認書(物件所在地の市区町村で交付を受けます)
  • 売買契約書の写し(売却額が1億円以下であることを示すもの)
  • 耐震改修をした場合は、耐震基準適合証明書など

「被相続人居住用家屋等確認書」は市役所で取る書類で、申請してから交付まで日数がかかります。

売却してから慌てるのではなく、売り出す前に段取りを組んでおくのが正しい順番です。

稲沢市での相談事例|期限ギリギリでも税金0円にできた

実家じまいの成功事例を示す流れ図。悩み(期限ギリギリで相続、税金も解体費用も心配)から提案(3,000万円控除を活用し買主の解体条件付きで売却)を経て結果(譲渡所得約2,500万円の税金が0円に。「肩の荷が下りた」と安堵)に至る3ステップがアイコンとともに示されている。
期限ギリギリでも、適切な対応で税金0円を実現できました

山本(仮)さん(65歳)は、3年前にお父様が亡くなり、稲沢市内の実家を相続しました。

ご自身は名古屋市内にお住まいで、実家は築50年・土地約60坪の空き家のままでした。

「解体して売るとなると、費用も税金も心配で…」

相続から3年の期限が迫っていたため、買主が取り壊すことを条件に売り出す方針をご提案しました。

約3カ月で買い手が見つかり、特約付きの契約を締結。

譲渡所得は約2,500万円でしたが、3000万円控除を適用できたため税金はゼロになりました。

相談者

あのまま放置していたら税金も固定資産税も払い続けていたと思うと、相談して本当に良かったです

実家じまいのご相談で、私が実際にやっていること

制度の説明そのものは、正直、どこの不動産会社でもできます。

私が実際にやっているのは、その手前と先の段取りです。

  • 期限の逆算:相続日をうかがって、3年期限と2027年末のどちらが先に来るかをカレンダーに落とし、売り出しから引き渡しまでの日程を組みます
  • 売り方の見極め:建物の状態を現地で確認し、解体して更地にするか、買主に壊してもらう特約にするかを一緒に決めます。解体せずにそのまま売れた事例もあります
  • 書類の段取り:市役所で取る「被相続人居住用家屋等確認書」など、申告に必要な書類の準備を売り出し前から並行して進めます
  • 遠方の方の代行:県外にお住まいの相続人の方とは、メールと電話で進めます。遠隔地からの空き家売却の事例はこちらにまとめました

特例が使えるかどうかの最終判定は、税務署と税理士の領域です。

ただ、「期限までにどう売り切るか」は、税務署では答えてもらえません。そこが私の仕事です。

よくある質問(Q&A)

Q&Aと書いた画像
Q&A
マンションや区分所有建物も対象になりますか?

いいえ、区分所有建物(マンションなど)は対象外です。一戸建て住宅が対象となります。

3,000万円控除で減るのは所得税だけですか?住民税はかかりますか?

3000万円控除は所得税・住民税の両方に効きます。売却の利益から3000万円を差し引いた残りに税率をかける仕組みだからです。

複数の相続人で共有している場合はどうなりますか?

空き家と敷地の両方を共有で相続している場合、各相続人がそれぞれ特別控除を受けられます。

ただし、土地だけを共有で相続した場合は適用されません。

相続から3年以上経過していますが、まだ売却していません。特例は使えますか?

残念ながら、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却する必要があるため、その期限を過ぎると特例は使えません。

相続した空き家にしばらく自分が住んでいましたが、特例は使えますか?

いいえ、相続してから売却までの間、事業用・貸付用・居住用として使用していないことが条件なので、特例は使えません。

まとめ:実家売却で3000万円控除を活用するポイント

「まとめ」と手書き風の文字で書かれた見出し画像
まとめ
ポイント内容
控除額売却の利益から最大3,000万円を差し引ける
期限相続から3年+制度は2027年12月31日まで
使えないケース相続後に住んだ・貸した・期限切れが典型
正しい順番売り出す前に書類と売り方の段取りを組む

空き家は放置するほど選択肢が減り、コストがかかります。

「まだ売ると決めたわけじゃない」という段階でも大丈夫です。

期限がどれくらい残っているかを一緒に確認するところからでも、お気軽にご相談ください。

無料売却相談フォームはこちら(オンライン・メールでのご相談も歓迎です)

なお、本記事の税金に関する記述は一般的な解説です。個別のケースについては、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

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