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空き家売却で損しない|測量と解体の正しいタイミングと順番

実家や空き家を土地として売ろうと決めたとき、多くの方がつまずくのが「測量と建物の解体を、いつ・どの順番でやればいいのか」というところです。
先にやるべきか、買い手が決まってからでいいのか。どちらを先に進めるのか。ここを間違えると、固定資産税が一気に跳ね上がったり、契約直前で話が止まったりすることがあります。
私は稲沢で不動産の仕事を28年やってきて、空き家の売却を200件以上お手伝いしてきました。そのなかで見えてきた「失敗しにくいタイミングと順番」を、地元の実情も交えてお話しします。
結論:理想は「売却活動の前」か「同時」に進める
最初に結論からお伝えします。測量と解体は、販売活動を始める前、もしくは始めると同時に進めておくのが理想です。
理由はシンプルで、後から困りごとが出てきても、買い手が決まる前なら落ち着いて対処できるからです。
実は、測量を進めると思わぬ問題が顔を出すことがよくあります。先日のお客様では、隣地の所有者5名のうち2名が市外の遠方にお住まいで、最初に連絡を取るだけで1ヶ月以上かかりました。結果的にはまとまったんですが、もしこれが買い手の決まった後だったら、契約が流れていたかもしれません。
越境(隣の土地に建物の軒先や塀がはみ出している状態)が見つかることもあります。こういうものは買い手が住宅ローンを組むときの不安材料になりますから、早めに分かっていれば手の打ちようがあるんですね。
更地のほうが見栄えが良く、買う方も「ここにどんな家を建てようか」とイメージしやすい。これも先に進める強みです。土地として売る流れ全体は[空き家を土地として売るまでの手順](https://inazawa.estate/tatemono-kaitai-zirei-1/)でもまとめています。
測量と解体、どちらを先にするか
「では必ず同時か」というと、そうとも限りません。状況によって順番を変えたほうが得をすることがあります。
測量を先にして、解体を少しずらすケース
これがいちばん多いパターンかもしれません。理由は固定資産税です。
土地は建物が建っていると「住宅用地の特例」で固定資産税がかなり軽くなります。ところが更地にすると、この軽減が外れて税額が大きく上がる場合があります。年5万円ほどだった土地の税金が、更地にしたとたん数倍になることも珍しくありません。
固定資産税は毎年1月1日時点の状態で決まります。買い手が決まらないうちに更地で年明けを迎えると、高い税金を1年間払い続けることになりかねません。だから「測量は先に、解体は買い手の見通しが立ってから」という調整をすることがあります。
境界の確認を先にしておく意味もあります。一宮市内であった話ですが、測量したら隣地との境界線上にブロック塀が建っていたことが分かりました。これを知らずに先に壊していたら、「実は隣の方のものだった」という二度手間になっていたかもしれません。
逆に、解体を先にするケースもある
数は少ないですが、解体が先になることもあります。先日あったのは、建物が隣家とほとんど隙間なく建っていて、土地家屋調査士の先生から「これでは見通せないので、解体してからでないと測量できません」と言われたケースです。現地の状況しだいで順番は変わる、ということですね。
測量と解体にかかる期間と費用の目安
順番を考えるうえで、ざっくりの時間とお金の感覚を持っておくと判断しやすくなります。
期間
売却で必要になるのは、隣地の所有者や市役所に立ち会ってもらう「確定測量」です。資料集めから現地調査、隣地の方への連絡、市役所への立ち会い申請まで、全体で3ヶ月ほどかかるとみておくと安心です。稲沢市役所の場合、道路との境界の立ち会いは申請から1ヶ月ほど待つこともあります。
- 測量と解体を並行:おおよそ3ヶ月
- 測量を先、解体を後:おおよそ4ヶ月
費用
稲沢市あたりの目安をお伝えすると、確定測量は50坪ほどで40万〜45万円、木造30坪の解体で150万円前後といったところです。ただし立地や構造で動くので、あくまで目安として見てください。
気をつけたいのが、後から乗ってくる費用です。古い建材にアスベストが含まれていると検査や処理で100万円単位で変わることがありますし、地中から昔の基礎やガラ(解体材やコンクリート片)が出てくると、掘り返す手間と費用がかかります。こうした不確定要素があるからこそ、余裕をもって早めに動いておくと慌てずに済むんです。
稲沢ならではの注意点:埋蔵文化財包蔵地
稲沢市は、埋蔵文化財包蔵地(遺跡や土器などが地中に埋まっている可能性のある地域)に指定されている場所が多いんですね。ここに当たると、工事の前に届出が必要で、もし何か出てくれば調査に協力することになります。地域によって気をつける点が違うので、早い段階で確認しておくと工程が読みやすくなります。
お金の準備が難しいときは、契約後でも対応できる
「先にやるのが良いのは分かるけど、数十万から数百万を先に出すのは正直きつい」。そう感じる方も多くいらっしゃいます。
その場合は、買い手が見つかってから測量や解体を進める方法もあります。売買契約書に、想定外のことが起きたら契約をなかったことにできる「白紙解除」の特約を入れておけば、売る側・買う側どちらにも無理のない形で進められます。
ただ、白紙になっても、それまでに動いた工事や調査の費用は出てしまいます。そこは理解したうえで選んでいただく必要があります。当社では、ご事情に合わせてこのあたりの組み立てもご一緒に考えています。
よくある質問
Q. 測量と解体、結局どちらを先にすべきですか。 A. 多くの場合は測量を先にして、固定資産税の上がり方を見ながら解体の時期を決めます。ただ現地の状況で逆になることもあるので、一概には言えません。
Q. 全部でどのくらい時間がかかりますか。 A. 測量と解体を並行して進めて3ヶ月ほど、測量を先に解体を後にすると4ヶ月ほどが目安です。隣地の方の事情で前後することもあります。
Q. 境界標がないのですが、測量は必要ですか。 A. 必要になることが多いです。私の体感では、境界標が一部でも欠けている土地はかなりの割合で、確定測量を入れて境界をはっきりさせてから売るほうが安心です。
Q. 更地にしてから売ったほうが高く売れますか。 A. 見栄えが良くなり買い手がイメージしやすいので有利に働くことが多いです。ただ固定資産税の負担とのバランスがあるので、時期はよく考えたほうがいいです。
なお、本記事の税金に関する記述は一般的な解説です。個別のケースについては、税理士または所轄の税務署にご確認ください。
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稲沢市・一宮市で空き家の売却をお考えで、測量や解体のタイミングに迷っている方は、まず情報を知っておくだけでも将来の選択肢が広がります。気になる段階からでも、お気軽にご相談ください。


