【稲沢市】中古住宅2500万円を買う時の諸費用一覧|契約時に必要な現金も解説

「2500万円の中古住宅が見つかった!」

そう思っていざ購入を検討し始めると、ちょっと待ってください。

実は2500万円だけでは、その家は手に入らないんです。

「えっ、どういうこと?」

こんにちは。

稲沢あんしん不動産の佐藤です。

私は不動産業界28年の経験があり、稲沢市・一宮市を中心に多くのお客様の住まい探しをお手伝いしてきました。

初めて中古住宅を購入しようとするお客様から、よくこんなご相談をいただきます。

「ネットで見つけた物件、予算ギリギリだと思っていたのに、諸費用のことを知ってガッカリしました…」

「不動産屋さんに聞いたら『別途諸費用がかかります』って言われたけど、具体的にいくらか教えてもらえなかった」

「家の値段以外にも、いろいろお金がかかるって聞いたんですけど、結局いくらあれば足りるんでしょうか?」

これ、本当によく聞かれます。

最初に結論をお伝えしますね。

2500万円の中古住宅を買う場合、家の値段とは別に約230万円の諸費用がかかります。

つまり、実際に必要な金額は約2750万円。

さらにリフォームや引っ越し費用も考えると、トータルで3000万円くらいは見ておいた方が安心です。

今回は、この「諸費用」の正体について、具体的な金額と支払いのタイミングまで詳しくお話しします。

この記事を読んでいただければ、中古住宅購入に必要なお金の全体像がわかり、安心して物件探しを進められるようになりますよ。

この内容は動画でも解説しています。

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諸費用って何?全体像をまず確認

諸費用とは、わかりやすく言うと家の値段以外にかかる手数料や税金のことです。

不動産会社に払う仲介手数料、銀行に払う手数料、国や県に払う税金など、いろいろな費用をひっくるめて「諸費用」と呼んでいます。

今回は稲沢市内にある築20年くらいの一戸建て、価格2500万円、土地50坪・建物30坪程度の標準的な物件を例に試算してみましょう。

※あくまでも参考例です。

実際の金額は物件の条件によって変わります。

築20年・2500万円の中古住宅購入時の諸費用内訳円グラフ|仲介手数料89万円が約40%で最も大きい タイトル:中古住宅諸費用の内訳円グラフ
2500万円の中古住宅を購入する際の諸費用は合計約230万円。仲介手数料と住宅ローン諸費用で全体の約6割を占めています


こちらの円グラフをご覧ください。

2500万円の中古住宅を購入する場合、諸費用の合計は約230万円。

230万円といえば、車1台買えるくらいの金額ですね。

内訳を見ると、一番大きいのが仲介手数料で約89万円(約40%)。

次に大きいのが住宅ローン諸費用で約55万円(約24%)。

3番目が登記費用で約35万円(約15%)。

仲介手数料と住宅ローン関係で、全体の約6割を占めているのがわかります。

中古一戸建ての購入にかかる諸費用の詳細を1つずつ解説

築20年・2500万円の中古住宅諸費用詳細一覧表|仲介手数料から不動産取得税まで全項目を解説
初期費用の合計は約230万円。追加でリフォーム費用・引越し費用・家具家電も必要になります


それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

仲介手数料(約89万円)

仲介手数料とは、不動産会社に支払う報酬のことです。

弊社のような不動産会社が、売りたい人と買いたい人の間に入って契約をまとめるお手伝いをする。

そのお手伝いの報酬として支払っていただく金額です。

この金額は、宅地建物取引業法という法律で上限が決められています。

計算式:(売買代金 × 3% + 6万円)× 消費税

よく「3%」って聞くかもしれませんが、実際はプラス6万円と消費税がかかります。

不動産売買価格別の仲介手数料早見表
仲介手数料は(物件価格×3%+6万円)×消費税で計算。2500万円の物件なら89万1000円が上限です


2500万円の物件の場合、仲介手数料は約89万1000円(税込)となります。

仲介手数料の計算方法や支払いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考ください。

不動産売却にかかるお金を徹底解説

印紙税(約1万円)

印紙税とは、契約書に貼る収入印紙代のことです。

わかりやすく言うと、国に納める契約書にかかる税金ですね。

「なんで契約書に税金がかかるの?」と思われるかもしれませんが、これは法律で決まっています。

一定金額以上の契約書を作成する時は、印紙を貼って国に税金を納めなさいということになっているんです。

2500万円の売買契約書の場合、印紙税は約1万円です。

この印紙を契約書に貼って「消印」をすることで、納税したことになります。

登記費用(約35万円)

登記とは、この土地・建物は誰々のものですということを、国のデータベースに記録することです。

法務局という役所に届け出て、公式な記録として残します。

不動産を買う時は、主に2つの登記をします。

①所有権移転登記

売主から買主に名義を変える登記です。

「この家の持ち主が変わりました」という届け出ですね。

②抵当権設定登記

住宅ローンを組む場合に必要な登記です。

抵当権とは、銀行がお金を貸す代わりに「この家を担保にします」という約束を登録するものです。

万が一、返済できなくなった時に、銀行がその家を売ってお金を回収できるようにするための仕組みなんです。


この登記は司法書士という専門家にお願いして手続きをしてもらいます。

なので、司法書士への報酬と登録免許税という税金がかかります。

登録免許税は「固定資産評価額」をもとに計算されます。

固定資産評価額とは、市役所が決めた税金計算用の不動産の価値のことで、実際の売買代金よりも低い金額です。

今回のケースでは、登記費用は約35万円を見ておいてください。

固定資産税評価額と課税標準額の違いを解説した図解|登録免許税と固定資産税で使う数値が異なる
登録免許税・不動産取得税は「評価額」を、固定資産税は「課税標準額」を使って計算します

住宅ローン諸費用(約55万円)

銀行からお金を借りる住宅ローンを利用する時に、銀行に支払う手数料があります。

主に事務手数料と保証料の2つです。

事務手数料は銀行によってまちまちで、3万3000円とか5万5000円とかバラバラです。

保証料はちょっと難しいのですが、わかりやすく言うと「万が一あなたが返済できなくなった時のための保険のようなもの」です。

銀行が関連会社である保証会社に、あなたの返済を保証してもらう。

万が一の時は保証会社が銀行に返済する。

その保証料をあなたが払うという仕組みです。

だいたい借入金額の2%くらいが目安です。

最近は事務手数料と保証料込みで、融資金額の2.2%という銀行も増えてきています。

2500万円を借りる場合、35年返済で約55万円としています。

住宅ローンの金利については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【2025年6月】住宅ローン金利比較|稲沢市の銀行選び

変動金利と固定金利のどちらを選んだらいいか迷っている方は、こちらも参考にしてくださいね。

日銀の利上げと住宅ローンの選び方

火災保険料(約25万円)

火災保険は、今は最長で5年一括払いまでとなっています。

以前は10年とか35年一括で入れたんですが、今は5年が上限です。

5年一括で、今回は約25万円くらいを見ています。

火災保険は住宅ローンを組むなら必ず入らないといけません。

万一の火事や自然災害の時に、何千万もする家を守るためのものですからね。

銀行から見積もりを出してきてくれますし、今はネットで色々探されることをおすすめしています。

ただ気をつけないといけないのが、不動産会社さんが保険会社の代理店をやっていることが多いこと。

手数料収入が大きいので、高めの保険を案内してくることもあるかもしれません。

本来、どこの保険会社を利用するかは強制じゃないので、「保険はちゃんと自分で入ります」とうまく伝えた方がいいかもしれません。

自分でしっかり比較して選んでくださいね。

固定資産税清算金(約10万円)

清算金とは、日割りで計算して支払うお金のことです。

固定資産税は、不動産を持っている人が毎年払う税金で、毎年1月1日時点の所有者に請求が行きます。

売買をする時には、売主さんはもう1年分を先に払っているんです。

それを引き渡しの日を境に日割りで計算して、買主であるあなたは売主さんに自分の分をお返しする形になります。

愛知県では4月1日を起算日として日割り清算します。

例えば築20年で普通の一戸建てでしたら、固定資産税は年間だいたい12万円くらいを見ておけば大丈夫です。

例えば12月に引き渡しをするなら、4月起算日なので残りの1月から3月の3ヶ月分くらいを支払うという感じになります。

今回は約10万円で計算しています。

ちなみにこの固定資産税の清算は、実は地域によって計算の起算日が違います。

関東と関西で違っていたりするんですよ。

不動産取得税(約15万円)

不動産取得税とは、不動産を買った時に1回だけ払う税金です。

県税ですね。

愛知県から請求が来ます。

これは所有権の名義が変わってから、だいたい2ヶ月後から半年くらいの間に請求書が届きます。

忘れた頃に届くので、ちょっとびっくりされる方もいるかもしれません。

築20年だと軽減措置もあるので、自己の居住用で買うなど条件が整っていれば、だいたい10万円から15万円前後を見ておいた方がいいですね。

稲沢市・一宮市で住宅購入をお考えの方へ

ここまでお読みいただいて、「意外と諸費用ってかかるんだな…」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

でも大丈夫です。

事前にしっかり把握しておけば、計画的に準備を進めることができます。

稲沢あんしん不動産では、このような諸費用のことも含めて、お客様一人ひとりに寄り添いながら、住まい探しをサポートしています。

「こんな条件の物件を探している」という方は、物件リクエストフォームからご希望をお聞かせください。

新着物件情報を優先的にお届けします。

物件リクエストフォームはこちら

お金を払うタイミングは3回ある

中古住宅購入時の諸費用支払いタイミング|契約時・決済時・入居後の3回に分かれる
契約時には約295万円の自己資金が必要。このタイミングを知らないと資金計画が狂う原因になります

「これらの費用、いつ払うの?」

実は、お金を払うタイミングは3回あります。

タイミング①:ご契約時

必要な金額:約295万円(現金)

契約時には「手付金」をお支払いいただきます。

これが購入される不動産価格の10%。

2500万円なら250万円です。

それから印紙税の1万円。

そして仲介手数料の半金である44万5500円。

仲介手数料は一般的には、契約時に半分、決済時(不動産のお引き渡しの時)に残りの半分という形でお支払いいただくことが多いです。

つまり、契約の時点で約295万円の現金が必要になります。

これ、意外と知らない方が多いですから気をつけてくださいね。

タイミング②:決済時(お引き渡し時)

決済とは、わかりやすく言うとお金を払って鍵を受け取る日のことです。

銀行に関係者皆さん集まって、最終的な手続きをする日です。

この決済の日に、住宅ローンが「実行」されます。

住宅ローンで申し込んだお金が、実際にあなたの口座に振り込まれます。

そのお金と自分のお金を合わせて、以下を支払います。

・残金:2250万円(手付金は売買代金の一部の先払いになっているので、引いた金額)

・仲介手数料の残り半分:44万5500円

・登記費用:約35万円

・住宅ローン諸費用:約55万円

・火災保険料:約25万円

・固定資産税清算金:約10万円

このタイミングで一気にいろいろな支払いが発生します。

全部お金を支払うと、所有権移転と鍵の引き渡しが同時に完了です。

ここで晴れて、不動産はあなたのものとなります。

ここからお家に荷物を運んだり、住み始めたりすることができます。

タイミング③:入居後

入居してから、さきほどお話しした不動産取得税が2〜3ヶ月後に届きます。

それから、引っ越し費用、家具・家電の購入費用。

そしてリフォームをするんでしたら、それもお引き渡し後になります。

リフォームは本当にピンからキリですので、ちょっとしたクロスの張り替えから、キッチンとか水回り全部交換とかになると、100万円以上考えないといけません。

しっかり計画を立てて進めてくださいね。

よくある質問

Q1. 頭金はいくらぐらい必要ですか?

頭金は0円でも買えなくはないです。

ただ、やっぱり諸費用の1割分は最低あった方がいいと思います。

今回2500万円の不動産を買うんだったら、最低でも250万円はあった方がいいと思います。

ただ、諸費用なしでも毎月の返済が家賃並みぐらいで無理のない返済でしたら、ご理解の上であれば問題ないと思います。

頭金があっても、毎月の返済額が年収に比べて厳しいという場合は、ちょっと考え直した方がいいかもしれません。

ちなみに、諸費用も住宅ローンで組むことは可能です。

親御さんからの資金援助を受ける予定がある方は、こちらの記事も参考にしてください。

親の援助で中古マンション購入!知らないと48万円損する贈与税の特例とは?

Q2. 築20年でも住宅ローンは使えますか?

使えます。

以前は木造ですと築20年以内という規制があったんですけど、今は新耐震基準に適合していれば大丈夫です。

築20年の物件なら新耐震基準で建てられていますので、住宅ローン控除の対象になります。

他にもいろいろ要件があるので、一緒に確認しながら進めていくことになります。

中古マンションの探し方について詳しく知りたい方は、こちらも参考にしてください。

失敗しない中古マンション探し|内見前に8割の勝負が決まる5つのステップ

新築建売も選択肢に入れてみませんか?

新築一戸建てを購入するならこんな感じ
新築一戸建てを購入するならこんな感じ

あともう1つお伝えしたいことがあります。

そこまで予算があるんだったら、新築の建売も検討されてみてはいかがでしょうか。

どうしてもこの場所じゃないとダメ、ということでしたら範囲は狭くなりますが、車で移動の範囲であれば、今この記事を書いている令和7年12月の時点では、新築の建売でも売れ残って安くなっているものがあります。

そういうのでしたら3000万円を切って手に入れることができますので、最初から新築は無理だと思っていた方は、ちょっと条件を広げて探されてみると意外とご自身に合う物件があるかもしれませんね。

新築建売の探し方については、こちらで詳しく解説しています。

新築建売住宅の探し方から契約までの流れ

新築一戸建ての固定資産税については、こちらの記事も参考になります。

新築一戸建の固定資産税が4年目に急騰!?知らないと困る税金の仕組みとは

まとめ

築20年・2500万円の中古住宅購入時の諸費用内訳円グラフ|仲介手数料89万円が約40%で最も大きい タイトル:中古住宅諸費用の内訳円グラフ
2500万円の中古住宅を購入する際の諸費用は合計約230万円。仲介手数料と住宅ローン諸費用で全体の約6割を占めています

今回は、2500万円の中古住宅を買う場合にかかる諸費用について解説しました。

ポイントをまとめます。

諸費用の合計:約230万円(物件価格の約1割)

内訳:

・仲介手数料:約89万円(最も大きい)

・住宅ローン諸費用:約55万円

・登記費用:約35万円

・火災保険料:約25万円

・不動産取得税:約15万円

・固定資産税清算金:約10万円

・印紙税:約1万円

支払いのタイミングは3回:

  1. 契約時(約295万円の現金が必要)
  2. 決済時(お引き渡し時)
  3. 入居後(不動産取得税など)

トータルで考えると

リフォームや引っ越し、家具家電を入れると、3000万円以上は見ておいた方がいいです。

特に契約時には295万円の現金が必要になりますので、ここは注意しておいてくださいね。

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