【実証済み】分譲マンションの管理費を下げる方法|マンション管理士が教える5つのステップ
こんにちは。稲沢あんしん不動産の佐藤です。
今回のテーマは「分譲マンションの管理費を下げる方法」です。
「管理費を下げる!?えっ?そんなことできるんですか?」って思われるかもしれませんが、
先に結論をお話しすると、この物価高の中でも管理費は下げることができます。
実際に私はこの1年間で2つのマンションの管理費削減コンサルティングをして、どちらも管理会社に毎月支払う管理委託費の削減に成功しています。
皆さん、管理会社に支払っている管理費って適正かどうか調べたことありますか?
分譲当初からずっと同じ金額で払い続けていませんか?
今の時代、パソコンを買うときでもAmazonや楽天で比較しますよね。
でも管理費は調べたりしないんですか?
その金額って適正なんですか?
取られすぎてませんか?
そんなお悩みを持つ方多いです。
このブログでは、28年の不動産業界で得た知識と経験で、不動産の売却、相続、空き家についての情報を発信しております。
では行ってみましょう。

佐藤高樹(稲沢あんしん不動産 代表)
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不動産業界28年の経験で、初めて不動産を売る方を伴走型サポートで、しっかりと結果が出ています。あなたの不動産売却に私の持っているリソースを集中させて早期売却・高値売却を一緒に目指します!
✓ 宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、マンション管理士
✓ 稲沢市・一宮市・清須市・あま市での豊富な実績
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「佐藤さんに相談すれば必ず解決してくれる」と言われる存在を目指しています。不動産の売却、実家の相続、空き家活用、住み替え相談など、まずは無料相談からお気軽にどうぞ。
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まず知っておきたい!管理費と修繕積立金の違い

分譲マンションでは毎月、管理費と修繕積立金、そして駐車場代を支払っていると思います。
それぞれ会計が分かれているんですが、わかりやすく説明すると
管理費というのは、管理会社に支払う業務委託費のことです。
この中には共用部分の電気代や火災保険の費用も含まれています。
修繕積立金というのは、共用部分の維持管理のために使うお金です。
一般的には13年から18年に1回の大規模修繕工事のために積み立てているんです。
途中で何か壊れたりしたら、この修繕積立金の中から出したりもします。
今回お話しするのは、この「管理費」の方、主に管理会社へ支払う管理委託費の削減方法のことです。
物価高でも削減できた!実際の成功事例

実際に今、物価高で管理会社から管理費の値上げを要求されているところって多いと思います。
でも私がこの1年の間に2つのマンションの管理費見直しをコンサルティングした結果、2つとも管理委託業務費が下がっているんです。
事例1:築40年のマンション(50戸)
年間管理会社に支払っていた管理費が約400万円で、10%の削減の約40万円下げることができました。
事例2:築25年のマンション(200戸)
年間の管理会社に支払っている金額は2,100万円ぐらい。削減額が8%なんですけど、たった8%と思われるかもしれませんけど、それでも年間で200万円以上の削減になってます。
無茶なやり方なんかしてませんよ。これからお話しする手順でやっていきます。
しっかりサービス品質は維持しています。
管理費削減が売却時に与える影響

この毎月の管理費って、実は売却する時の価格にも大きな影響を及ぼします。
管理費と修繕積立金は毎月支払っていくものなので、周りのマンションよりも極端に高かったりすると、本当に売りづらいですね。
そうなると仕方がないんで、価格を他のマンションより安くしないと売れないわけなんです。
でも毎月のランニングが高いマンションはなかなか買い手はつかないです。
だって目先安かっても、やっぱり毎月の負担が重いのは、あなたでも買わないと思います。躊躇しますよね。
管理費が適正化されたマンションは、将来的な売却時にも有利になります。
もしマンション売却をお考えの際は、こちらからご相談ください。
無料査定はこちら: https://forms.gle/fKU44bJCZAGffNHCA
お問い合わせ: https://inazawa.estate/baikyaku-form/
管理費削減の5つのステップ

それでは、具体的な削減をした5つのステップで順番にお話ししていきます:
ステップ1: 管理委託業務費の内訳を確認する

まずステップ1なんですが、管理会社に支払っている管理委託費の詳細の内訳を確認してください。
管理会社への管理委託費って毎月何十万とか払ってるんですけど、
この中には事務管理費とかエレベーターの点検費とか清掃費とか遠隔監視の費用とか、
実は細かく分かれてるんですね。
それぞれに金額の明細があります。
この委託契約の内容を調べる方法は、管理会社との管理委託契約書とか重要事項説明書を調べることです。
ほとんどのマンションでは1年更新なので、毎年の定期総会の時に重要事項説明っていうのを行っていると思いますので、その定期総会の資料の近くに管理契約書とか重要事項説明書があると思います。
もしそれで分からないところとかあったりしたら、これは管理会社に直接取り寄せてください。
嫌がる管理会社もあるかもしれませんけど、何にいくら払っているかが掴めないとスタートできないので、まずはそれを把握してください。
ステップ2: 仕様内容の見直し

ステップ2ですが、手に入れた資料を元に仕様の見直しです。
仕様っていうのは各設備の点検とか清掃ですが、それをいつ、どのくらいの頻度で、どの程度の内容で行うかを決めた作業内容の条件のことです。この仕様が過剰になっている場合も意外と多いです。
例えば:
- エレベーターの点検:毎月1回点検やっているところとかあったりしますけど、実は年4回の点検と年1回の法定点検で十分だったり
- 定期清掃:通常の清掃とは別に特別清掃っていうのがあるんですけど、マンションによっては年4回入っているところもあったりとか。これ普段の清掃と重なってる部分があるから年2回でも十分じゃないんですか
- 共用部の設備点検:年1回でいいところを年2回やっていたりとか
- 見守りサービス:全然使われていないサービス。ここに年間何十万も支払っているケースとかありますね
こういう場合は過去3年にわたって使用の履歴とかを確認すると、ほとんど使われていない、その存在すら知らないみたいなのもあります。
もちろんマンションによっては高齢者の方がいて時々使われているっていうのもあったりするので、一概に不要とは言えません。
ここで仕様を見て過剰な仕様があったりしたら、適正な仕様にすることを検討するわけです。
ステップ3: 他社からの見積もり取得

ステップ3は、他の保守会社からの見積もりの取得です。
この見積もりを取得する時に、この仕様がないとですね、同じ管理会社で今やっている同じ仕様でないと比較ができないので、そのために最初に仕様を抑えておいて、その仕様で持って見積もりを同業他社さんから取得をします。
エレベーターの業者とか清掃業者とか設備点検業者とかですね。
この時に私は見積もりを依頼する際、「今回は特別安くしてくださいなんて絶対に言いません。」普通の金額で見積もりを出してもらっています。
そんな無理したイレギュラーな金額では比較ができないので、それにもし交渉の流れでその見積もりをお願いした業者さんにその後保守会社を入れ替えることになった場合、長いお付き合いになるので品質が保てなくてとかあったりしたら何度も見直しなんかできないので。
それで見積もりを出してもらうと比較すると分かるんです。管理会社が今まで請求してきた金額と違うな、高いなと。
重要:見積もりをお願いする時に今の管理会社さんの金額は伝えないことです。伝えると管理会社より低いのを出そうとしてくるからです。フェアにやらないと無理した金額が出てくるかもしれないので。
ステップ4: 管理会社との交渉

ステップの4で管理会社との交渉です。
このあなたが新たに取った見積もりを持って管理会社と交渉します。同じ仕様で同業他社さんに出してもらったらこの金額なので、金額の交渉できませんかと。
ステップ5: 保守業者の入れ替え検討

ステップ5、保守業者の入れ替えです。
金額が下がらなければ見積もりを取った業者への入れ替えを提案します。
管理委託費の中の細かい保守点検の項目って結構多いです。例えば:
- 事務管理費、管理業務費
- 定期清掃費、日常清掃費
- エレベーターの保守費
- 消防設備点検
- 排水管清掃、貯水槽清掃
- 設備点検費用
- 宅配ロッカー、会員専用サイト
- 植栽の管理、自動ドアの保守
- 防犯カメラ
- インターネット
など、たくさんありますので1個ずつ根気よくやっていくわけなんです。
削減後の重要なポイント

重要なポイントは、「金額が下がりました。仕様も見直しました。」で、それで終わり!っというわけではないんです。
その後、しばらくはサービスの品質が落ちていないかの経過のチェックが必要です。
約1年間ぐらいはしっかり清掃や保守点検などの様子を見て、万一、仕様を見直す前の方が良かったと思ったら、すぐに戻すことも大切です。
やりっぱなしはダメです。
マンション住民の皆さんが住んでいてサービス内容が以前と変わらない、もしくは良くなったという生活の実感が得られているかが大切で、都度、改善していく。
これが管理会社への管理委託費の削減、仕様の見直しの肝となります。
絶対にやってはいけないこと

管理会社をいきなり変える。これはやめた方がいいですね。
この手順をすっ飛ばして管理会社を強引に変えようとすると、「安かろう悪かろう」になる可能性があります。まずは仕様ですね。点検や掃除の回数とかを今よりも悪くならない。過剰なのは減らす、適正にする。ここをちゃんと皆さんで抑えておかないといけません。
中には管理会社を変える「リプレイス」って言うんですけど、管理会社を変える紹介で紹介料をもらうっていう商売をやられてるところもあるんです。
で、管理会社紹介され、当然安い会社を紹介されるんですけど、実際は蓋を開けてみると中身がスカスカ、仕様となどが要は清掃の回数が以前より少なかったりとか、点検の回数少なかったりとかして金額が安くなっている。
一般のかたには「仕様」とかわかりませんからね。
そのためちゃんと仕様の確認からスタートするっていうのが大事なんですね。
削減した分の効果的な使い道

削減した分のこのお金の使い道、管理費の中の管理費が下がった分、じゃあその分毎月の管理費を下げればいいじゃないですかとなるんですけど、私が携わったところは皆さんそうではなくて、1年間貯めて修繕積立金に回すのがほとんどです。
なぜかと言うと、マンションは築年数が古くなると修繕箇所が増えて、修繕積立金はどうしても上げていかないといけないんです。
管理委託費を下がった分、これを修繕積立金に回すことで、将来の修繕積立金の値上げを抑えることができるんです。結果的にマンションに住んでる人のメリットになるということですね。
いや、もちろん管理費下げてもいいんですよ。でも一度下げてまた上げるっていうのが大変なので、皆さんそういう選択に自然となってますね。
管理費・修繕積立金の使われ方は税金とかと似ていて何に使われてるかまで気にしてない

ちょっと余談ですけど、この毎月の管理費・修繕積立金って税金とかと似てるんですね。
こうたくさんみんなでお金を支払ってるから麻痺するんですね。
この集まった後のお金の使い道って一体何に使われているのかって、ほとんど皆さんチェックしてないと思います。
しかも徴収されているお金が周りのマンションと比べて合ってるのか合っていないのか、適正なのかって分からないですもんね。
せめて家賃ならね、3LDKの相場、4LDKの相場っていうのがネットで見れば分かるので把握できるんですけど、管理費とかは高いのか安いのか分からないですよね。
管理費の削減項目たくさんあって大変なんですけど、やれば1度削減すると効果が続くので、効果は絶大です。
実際に進める時のコツ

こういうのをやる時は管理検討委員会とか、理事会とは別に委員会を作って、1年2年の長期にわたってやっていくという計画で進められるといいですね。
なかなか理事会でやろうと思うと
毎月、他の色々判断しないといけないものが多いので、
なかなか負担が重たいです。
マンションの中で有志を募り
専門の委員会っていうのを作るのが一般的ですね。
まとめ

今回お話しした5つのステップをまとめると:
- 管理会社に支払っている管理委託費の内訳を確認
- 仕様の内容を把握
- 同業他社の見積もりを取得
- 管理会社へ価格見直しの交渉
- 金額が折り合わない場合、保守業者を入れ替え
管理会社が価格交渉を受け入れない、しかも他社から取得した見積もりよりも費用が高いのであれば管理契約を続けるデメリットしかないので最終手段とし管理会社変更(リプレイス)を管理組合で協議することとなります。
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皆様のマンションライフがより良いものになることを心から願っています。
