マンション管理費の値上げを防ぐ!共用部電気代削減で年間10万円の節約事例
今回はマンションの共用部分の電気代を削減するお話です。
「マンション管理費の値上げが提案されているけど、何か対策はないの?」
「物価高で管理費の負担が増えるのは困るけど、どうしたらいいかわからない…」
最近このような相談が増えています。
物価高や最低賃金の上昇で管理会社から管理費値上げの提案が続出しているためです。
実は共用部の電気代の見直しだけで年間10万円近く節約できた事例があります。
今回はそんな「知っていると得する」マンション管理費の節約術をご紹介します。
管理費値上げの前に見直すべきポイント

多くのマンションではこの時期、定期総会のシーズンを迎えています。
多いのが3月末締めで5月に定期総会の開催のながれでしょうか。
総会の議題として「管理費の値上げ」が
提案されているケースが少なくありません。
管理会社からの説明で多いのは
理由は物価高や最低賃金の上昇によるコスト増加で仕方なくという内容です。
しかし、値上げを安易に受け入れる前に、現在の支出を見直すことが大切です。
特に見落とされがちなのが「共用部の電気代」です。

よくある誤解
管理費は全額が管理会社に支払われると思われがちです。
実際には
「管理会社への委託費」
「共用部の電気代」
「保守点検費」
などに分かれています。
つまり電気代を下げれば、その分管理費の値上げを抑えられる可能性があるのです。
マンション共用部の電気代とは?
マンションの共用部とは、各住戸の専有部分ではなく、住民が共同で使用する部分のことです:
共用部の例 | 特徴 |
エントランスホール | 24時間照明点灯の場合が多い |
廊下や階段 | 夜間は自動点灯が一般的 |
エレベーター | 常時電力を使用 |
駐車場や駐輪場 | センサーライトや常夜灯を設置 |
集会室 | 使用時のみ電力消費 |

これらの照明や設備の電気代は、
皆さんが毎月支払う管理費から支出されています。
そしてこの電気代を削減するメリットは、
一度見直せばマンションの存続期間中ずっと効果が続く点にあります。
電気代削減の2つのポイント

共用部の電気代削減には主に2つのポイントがあります:
1. 契約容量(アンペア)の見直し
電気の契約容量とは、一度に使える電気の量の上限です。
- 小さすぎる → ブレーカーが頻繁に落ちる
- 大きすぎる → 使っていない分も基本料金を払っている状態
マンションの共用部は特に夜間に照明が自動点灯するケースが多く、電力使用のピークが夜間に集中します。この実際の使用状況と契約容量を比較し、過剰な契約になっていないかチェックする必要があります。
過去1年間の30分使用量を確認する

2. 電気プランの見直し

電力会社には様々なプランがあります:
- 昼間割引プラン
- 夜間割引プラン
- オール電化向けプラン
マンションの共用部は夜間の使用が中心のため、夜間割引プランが有利なケースが多いです。
しかし、古いマンションでは契約当時のままのプランが続いていることも少なくありません。
実例①:契約容量の見直しで年間96,000円の削減

名古屋市内の築30年のマンションでの事例です:
【事例①:契約容量見直しの効果】
項目 | 見直し前 | 見直し後 |
マンション概要 | 名古屋市内・築30年 | 同左 |
契約容量 | 40kVA | 15kVA(非常用コンセント考慮) |
実際のピーク使用量 | 6kVA | 変更なし |
月間削減額 | – | 約8,000円 |
年間削減額 | – | 96,000円 |
10年間削減見込み | – | 約96万円 |
このマンションはLED化工事が完了していたこともあり、大幅な削減が可能でした。実際のピーク使用量が6kVAしかなかったにも関わらず、40kVAという過剰な契約をしていたことが判明したのです。
実例②:契約プランの変更で年間42,000円の削減

名古屋市内の築40年のマンションでの事例です:
【事例②:契約プラン変更の効果】
項目 | 見直し前 | 見直し後 |
マンション概要 | 名古屋市内・築40年 | 同左 |
契約プラン | 「低圧高利用契約」<br>(動力と電灯の契約が一体) | 電灯契約を「スマートライフプラン(夜特割)」に変更 |
月間削減額 | – | 約3,500円 |
年間削減額 | – | 42,000円 |
10年間削減見込み | – | 約42万円 |
このマンションは夜間の電力使用が中心だったため、夜間割引プランに変更することで大きな削減効果が得られました。古い契約プランのままだったことが無駄な支出につながっていたのです。
管理費削減が資産価値を守るメリット

共用部の電気代削減がもたらすメリットは以下の通りです。
メリット | 内容 |
管理費値上げの抑制 | 電気代削減分で管理費の上昇を抑えられる |
修繕積立金の確保 | 削減分を修繕積立金に回せる可能性がある |
資産価値の維持 | 管理費が高すぎると売却時に不利になる |
住み続けやすさの向上 | 月々の負担が軽減される |
特に「資産価値の維持」は見落とされがちですが、マンションを売却する際に「管理費が高い」と敬遠される可能性があります。適正な管理費は資産価値を守る重要な要素なのです。
まとめ:まずは無料相談を

共用部の電気代削減は、管理費値上げ対策として効果的な方法の一つです。
【共用部電気代削減の流れ】
- 過去1年以上の30分ごとの電気使用量データを取得
- 実際のピーク電力と契約容量を比較
- 電気使用パターンに最適なプランを検討
- 必要に応じて契約内容を変更
この機会にお住まいのマンションの電気代を見直してみてはいかがでしょうか?
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【保有資格】宅地建物取引士/マンション管理士/管理業務主任者/賃貸不動産経営管理士/AFP/相続対策専門士