マンション修繕積立金「なぜうちだけ高い?」値上げの裏にある5つの理由

「うちのマンションの修繕積立金、また上がったの…?」

「将来的にどこまで上がるのか心配で…」

「購入を検討しているマンションは大丈夫かな?」

こんなお悩み、たくさん聞いてきました。

セミナーを開催すると必ず「うちのマンションこのままで大丈夫かな?」という相談をいただきます。

実は、マンションによって修繕積立金が上がりやすいマンションと、そうでないマンションがあるのをご存知でしょうか。

今回は28年の不動産業界経験で実際に見てきた事例をもとに、修繕積立金が上がりやすいマンションの特徴と、その対策方法について詳しくお話しします。

皆さんの心配は決して杞憂ではありません。一緒に確認していきましょう。

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深刻化するマンション修繕積立金不足の現実

国土交通省が発表したデータを見ると、実に衝撃的な事実が明らかになっています。

6割のマンションで修繕積立金が不足している、または把握できていない状況なのです。

  • 修繕積立金が足りているマンション:わずか4割
  • 不足している、または状況を把握していないマンション:6割

この問題は、築年数が経つほど顕在化していきます。

今でもこの円グラフの状態ですから、これから先、築年数が経てば経つほど問題が深刻化していくことが予想されます。

そもそも修繕積立金とは?

マンション購入後、毎月支払うことになる2種類のお金があります:

  • 管理費:マンションの日常運営に必要なお金(管理会社への支払い、共用部分の電気代、保険料など)
  • 修繕積立金:マンションを長期間使い続けるための修理のための貯金

マンションは一度建てたら終わりではありません。

年数が経つにつれて外壁が傷んだり、エレベーターが古くなったり、屋上の防水に寿命が来たりと、様々な部分が古くなってきます。

そのため、12〜18年に1回程度大規模修繕工事を実施します。

時々マンションに足場をかけて養生シートでぐるっと中が見えないような状態になっているマンションを見たことがありませんか?あれです。

この工事費用が高いんです。安くても数千万円、高いと数億円にもなります。

工事の時期になって急に「来月までに一人300万円払ってください」なんて言われたら困りますよね。

だから毎月コツコツと積み立てていく。それが修繕積立金なのです。

払いたくない気持ちは分かりますが、大切なマンションを守るための貯金なんですね。

修繕積立金が上がりやすいマンション5つの特徴

私の28年の経験をもとに、修繕積立金が上がりやすいマンションの特徴を気軽な感じで聞いていただければと思います。

特徴1:戸数が少ないマンション(20〜30戸の小規模マンション)

戸数が少ない小規模マンションは、やはり厳しいところがあります。どうしても戸数が少ないと、一戸あたりの負担割合が大きくなってしまうんです。

具体例で考えてみましょう 

大規模修繕工事費用が7,000万円の場合だとして

  • 100世帯のマンション:1戸あたり70万円
  • 30世帯のマンション:1戸あたり233万円

これって、単純に算数の問題なんですよね。

もちろん建物が小さくなれば工事費も小さくなるとはいえ、大規模修繕工事なら安くても数千万円は絶対かかります。何かが壊れて業者を呼べば、人を呼ぶ単価は変わりません。

特徴2:機械式駐車場があるマンション

機械式駐車場って、お金をすごく使う設備なんです。ご存知でしたか?

メリットは敷地が狭くてもたくさんの車が止められることですが、毎月メンテナンス費用もかかりますし、もちろん寿命もあります。一般的に機械なので20〜30年と言われています。

そして更新の時期が来ると、例えば30台あったら1台あたり200万円なので6,000万円とかいう費用になります。相当な金額で、普通に大規模修繕工事の費用になってしまうんですね。

さらなる問題 

機械式駐車場は毎月の維持費がかかると言いましたが、上の階とか一番上とかは人気がないんですよね。空いていることが多いので、収支が合わないケースも出てきます。

今は機械式駐車場を壊して平面化するマンションが増えています。

私も一度だけコンサルティングしたことがありますが、なかなか簡単にはいかないものの、平面化した後のメリットは大きいですね。

その理由は、毎月の維持費はかからないし、寿命が来た時の交換費用を修繕計画に入れなくても良いので、収支が大幅に改善しますから。

特徴3:エレベーターの台数が多いマンション

エレベーターも寿命があります。

壊れてなくてもエレベーターってメーカーの方で部品を作らなくなるんですね。

ストックがなくなる、そういった寿命もあります。

エレベーターのリニューアル費用って1台あたり1,000万円を超えてくるんですね。

マンションによってはプライバシー重視ということで、エレベーターを降りたら左右2個しか部屋がないって、そのせいでやたらとエレベーターがあるマンションがあったりもします。それは少ない例ですけど。

エレベーターは新築時にスタートが設置されているスタートが一緒なので、交換も同時期に来るんです。だからエレベーターが多いところは交換の時期に相当な費用を見込んでおかないといけません。

特徴4:豪華すぎる共用施設があるマンション

愛知県ではそれほど多くありませんが、コンシェルジェサービスとかプールなどの施設があるマンションです。

こういった施設はランニングコストが相当かかります。

修理も必要になってきますし、私が経験した中でプールが付いているマンション、当時でも管理費と修繕積立金で確か5万円以上はしていたと思うんですが、でもそのプール、穴が開いていて直す費用がないからということで使えない状態になっていましたね。

豪華な施設があるのに使えないって、でも修繕積立金は高いって、本末転倒ですよね。

特徴5:長期修繕計画がないマンション

未だに長期修繕計画がないマンションは意外とあります。

本来は30年先まで見通した修繕計画があるべきなんです。

例えば15年後に大規模修繕工事があるのでしたら、それまでに8,000万円貯めないといけないということが分かっていれば、毎月これだけみんなで集めれば15年後にちゃんとお金が貯まりますよっていう計画ですね。

この計画は5年ごとに見直すことが推奨されています。

計画自体がないマンションは「大丈夫かな?」「お金足りるのかな?」って心配になりますよね。

やっぱり何も計画がないマンションっていうのは将来は不安です。

なかったらどうするかって言ったら、直前になって値上げしないといけませんから。

追加特徴:管理会社の言いなりになっているマンション

これは外部からだと分からず、住んでみて分かることになる問題です。

管理会社の言いなりになってしまっているマンション、例えば日常的な工事って結構あるんですね。

安いので数万円から、数十万、時には100万、200万っていう工事もあります。

管理会社から工事の見積もりが出てきた時に「ああ、必要なんですね」とそのまま理事会で承認してしまう。

もうよく分からないから、管理会社が言っているからということで「必要な工事ですね、お任せします」っていう状態です。

でも皆さん考えてみてください。管理会社は営利企業ですよ。どこかで利益を取らないといけません。

当然利益の取りやすいところから取ります。それ自体は悪いことではありません、商売ですから。

ただ、その金額が実は高いっていうのを知らずに発注していることが問題です。


マンションの売却は、お気軽にご相談ください

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そんな時は、28年の経験を持つマンション管理士としても活動している弊社にお気軽にご相談ください。

稲沢あんしん不動産では、マンションに関する様々なご相談を承っています。

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過去の経験から:管理会社との関係で見た実例

実際に私が過去に経験したマンションでのお話です。明らかに管理会社の出してきた見積もりよりも、適正な金額でより良い条件の工事をセカンドオピニオンで提案した案件がありました。

そこは高齢な人が多いマンションで、高齢の理事の方は管理会社しか知らないので、私よりも管理会社の方を信用するわけです。

他の人は納得していても、その理事の方は「ここの管理会社さんは竣工時からずっと面倒見てくれているんだから、マンションのこともよく知ってるし、何かあったらずっと面倒見てくれるんだよ。でも他のところに頼んだらもう面倒見てくれないよ」と言われるんです。

「いやいや、でもよく考えてみてください。壊れても今回こうやって面倒見てくれないじゃないですか。管理会社さんも別にグループとか関係ない会社で見積もり出されてますし、提案の内容だって全然違うでしょ」とお話ししても、これは理屈の話じゃないんですね。

特に高齢者の方は知らない人、知らないところに頼むという不安が大きいんです。

今まで通りが安心なんです。この気持ちはよくわかります。

でも結果的に、お金がどんどん出て行ってしまうんです。

これは、これからどこのマンションでも出てくる問題だと思います。

重要:これらの特徴があっても諦める必要はありません

今回お話しした特徴のマンションを「買ってはいけない」ということではありません。

あらかじめ分かっているので備えれば十分です。修繕積立金というのは毎月コツコツとした積み立てですから、長期修繕計画でいつ頃にいくらぐらいのお金が必要っていうのは予測できるものなんです。

対策方法

  • その予測に合わせて金額を早い段階で見直す
  • 修繕計画を5年ごとにしっかりと見直す
  • 管理組合として適切な判断を行う

こういう物価高でも、この修繕計画は5年ごとに見直すことが推奨されていますので、ちゃんと5年ごとに見直していけば急な値上げは避けられます。

まとめ:マンションの売却でお困りの時は、いつでもお声がけください

修繕積立金が上がりやすいマンションの特徴をもう一度まとめますね:

  • 特徴1:戸数が少ないマンション
  • 特徴2:機械式駐車場があるマンション
  • 特徴3:エレベーターの台数が多いマンション
  • 特徴4:豪華すぎる共用施設があるマンション
  • 特徴5:長期修繕計画がないマンション
  • 追加特徴:管理会社の言いなりになっているマンション

修繕積立金はマンションを守るための将来の貯金です。

足りなくなったらどうなるか?

工事自体を諦める、

借入れをする、

一時的に皆さんで何百万円かの一時負担金を支払ってもらう。

どれでも大きな負担ですよね。

「うちのマンション大丈夫かな?」と心配されている方は、これを機会にぜひ見直してみてください。

また、これからマンションの購入を検討されている方は、売れにくいマンションの特徴5選と確実に売る方法も参考にしてください。

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