空き家になった遠方の実家を売却|売り出す前の準備で買主が決まった岐阜県大垣市の事例

この事例のお客様(Tさん)
- 売主:三重県にお住まいのTさん(地名・番地は伏せています)
- 売ったもの:岐阜県大垣市のご実家。ご両親から相続し、空き家になっていた築65年の家を解体し、更地にして売りました
- 買主:大垣市内の方。売主も買主も、当社の地元(稲沢)からは遠方でした
- きっかけ:私のYouTube。空き家や相続、土地の売却の動画を、何度も繰り返し見てくださっていました
- 結果:2025年末に契約、約1ヶ月で決済。建物の解体まで段取りして、更地でお引き渡ししました
- 期間:最初のご相談から引き渡しまで約4ヶ月半(測量の役所協議で予定より1ヶ月延びた分も含みます)
先にこの事例の結論を書いておきます。相続してから空き家になっていた遠方の実家。どうするか迷っていたTさんの土地には、下水の管をお隣と共有しているという厄介な事情がありました。それを隠さず、解体・測量・配管の整理まで、売り出す前に全部整えました。すると、正式に売り出す前に、買主が決まったんです。
「離れたところに土地があるけれど、地元の不動産屋じゃないと売れないんじゃないか」。
遠方の不動産を持っている方から、よくいただく不安です。
今回は売主が三重県、土地が岐阜県、私の会社は愛知県の稲沢。
全員が遠方でした。
Tさんは相続してから、2ヶ月に1回ほど、空気の入れ替えと草取りのために通っておられました。固定資産税を払いながら、通い続ける。この状態を何年も続けるのは、正直、大変です。
私は不動産の仕事を28年やっています。
実は、社会人のスタートは岐阜の大手の不動産会社でした。
岐阜や大垣には長く住んでいたので、土地勘はあるんです。
今回の話を、できるだけ正直に書いてみます。
ご相談のきっかけは、YouTubeでした

最初のご相談は、ホームページの無料査定からでした。
どこで当社を知ったのか伺うと、YouTubeとのこと。
空き家や相続、土地の売り方についての動画を、何度も繰り返し見てくださっていたそうです。
正直、これはありがたかったですね。
動画で考え方や進め方を先に知っていただいているぶん、最初から「この人ならお願いできそう」という土台ができていました。
遠方の方ほど、顔と考え方が見えていることが安心につながるんですよね。
査定の結果は、書類だけでなく動画にしてお返ししました。金額の根拠から、売却にかかる経費や税金のことまで、画面を見ながら説明する。ご本人しか見られない限定のかたちでお送りしています。遠方で気軽に会えないぶん、伝わり方には手をかけます。
「岐阜でも対応しますよ。
私、岐阜には長く住んでいましたから」とお伝えしたら、「それなら、ぜひお願いしたいです」と。
そこからのお付き合いです。
現地で見つかった問題と、どう売るかの選択

下水の管が、お隣と共有になっていた
最初に現地を見に行ったとき、正直、途方に暮れました。
境界の目印になる杭(境界標)が見当たらない。
そのうえ、下水のマンホールが、お隣の通路の部分、つまり他人の敷地の中に入っていたんです。
役所で下水道の台帳を取り寄せて確かめると、やはり奥のお宅と下水の管を共有している状態でした。こういうことは、後から分かると話がこじれます。最初に分かって、本当に良かった。
選択肢を並べて、Tさんと一緒に決めました
| 選択肢 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 築65年の家を残したまま売る | 解体費が先にかからない | 買い手が限られ、値段も伸びにくい |
| 解体して更地で売る | 買い手の幅が広がる | 解体費が先にかかる |
| 配管を直してから売る | 買主への説明が簡単になる | 工事費と時間が先に必要 |
今回の判断はこうです。建物は築65年で、残したまま売っても買い手がかなり限られる。だから解体して更地で売る。ただし配管は、先にお金をかけて直すのではなく、この状態を正直にご説明して、納得して買っていただける方を探す。
先に工事費をかけても、そのぶん高く売れるとは限らないんです。
売主の負担は、できるだけ後ろに、できるだけ小さく。
そのかわり、マイナスの情報は最初に全部出す。
私のやり方はいつもこれです。
実は、多くの不動産会社は、売りながら解体や測量を進めます。あるいは、売れてから動く。売買の仲介が本来の仕事で、解体や測量はその外側にあるからです。それが悪いわけではありません。ただ私は、売り出す前に、売る準備を全部整えるやり方を取っています。買う方が安心して判断できる状態を先に作っておくと、結果的に話が早いんです。
ちょうどお隣も解体を考えておられたので、そのタイミングに合わせて、地中の管をまとめて整理させてもらうことにしました。
私もお隣の打ち合わせに立ち会って、一緒にやったほうがお互いに良いですよ、とお話を進めました。
お金は、何に・いつかかるのか
売却が初めての方が一番気にされるのは、ここだと思います。今回、売主のTさん側にかかった費用の種類を整理しておきます。
| 費用 | いつ発生するか |
|---|---|
| 測量費(境界の確定) | 売り出し準備の段階 |
| 建物の解体費 | 買主が決まってから引き渡しまで |
| 仲介手数料 | 契約時と引き渡し時の2回に分けて |
| 登記の費用(古い抵当権の抹消など) | 引き渡しのとき |
| 固定資産税の精算 | 引き渡しのとき(買主と日割り) |
どれを・いつ・いくら払うのかは、最初の資金計画で全部お見せしてから進めます。
ご相談と査定は無料です。
まだ売ると決めていない段階からでも大丈夫です。
売り出す前に、売る準備を全部整える

解体は3社の相見積もり。同じ日に、30分ずつずらして
建物の解体は、自信を持っておすすめできる3社に見積もりをお願いしました。
現地の立ち会いは同じ日に、30分ずつ時間をずらして3社。
遠方のTさんに何度も足を運ばせない段取りです。
結果を報告したときのメールを、少しだけそのまま載せます。
2位も3位も普通なら相当の競争力のある金額ですが、1位が強すぎました。どこに依頼するかは、営業担当も会社も対応は甲乙つけがたいので、公平に金額で選ばれてよいと思います。
実際にお送りした報告メールより(一部)
もともと競争力のある会社同士をさらに競争させているので、どこに決めても安心なんです。だから最後は金額で選んでいい。比較の土俵をつくるところまでが、私の仕事だと思っています。
買主は、この土地の事情を分かってくださる方でした
こうして売る準備を整えている最中に、ご近所にお住まいの方が、この土地に関心を持ってくださいました。正式に売り出す前のことです。
ただ、人づてでは細かい事情が正確に伝わらず、かえって不安にさせてしまうことがあります。だから私から直接、資料を添えてご説明しました。配管のこと、境界のこと、これからの段取りのこと。不安の芽は、先回りして摘む。遠方の取引では特に、ここで手を抜くと後で倍になって返ってきます。
境界を測ったら、登記より25㎡広かった
測量を入れて、役所も交えた境界の立ち会いまで済ませました。道路との境の協議に時間がかかって、予定より1ヶ月ほど延びましたが、ここは省けません。
登記の数字では約182㎡でしたが、実際に測ったら約207㎡。25㎡ほど、登記より広かったんです。広さは値段にも直結しますから、ここを曖昧にしたまま売るのはもったいない。
売却中に起きたこと(うまくいった話だけではありません)

解体の最中に入った、一本のクレーム電話
いちばんヒヤッとしたのは、引き渡し前の解体工事の最中でした。
ある日、Tさんから連絡が入りました。
近くの方から工事のことでお叱りがあり、夜にも電話が来ている、と。
遠方のTさんが、見えないところで板挟みになっていたわけです。
すぐ解体会社へ連絡すると、「現場で対応済みです」との返事でした。でも、それを鵜呑みにはしませんでした。ご本人に納得が伝わっていなければ、対応したことにならないからです。実際、その夜にもう一度お電話が入っていました。
その夜のうちに、解体会社へ改めて連絡を入れました。
翌日、現場の責任者がご本人と現地で立ち会い、清掃と説明をやり直して、ご納得いただけました。
発生から実質1日。
Tさんからは「結果連絡も早急にいただきました。
感謝しております」との言葉をいただきました。
どれだけ準備をしていても、思わぬ声が飛んでくることはあります。
それでも初動が早ければ、大ごとにはなりません。
やらずに後悔するより、先に手を打っておく。
これはいつも自分に言い聞かせていることです。
壊す建物に、昔の住宅ローンの担保が残っていた
もうひとつ、書類の突き合わせの中で気づいたことがあります。解体する建物に、何十年も前の住宅ローンの抵当権(担保の登記)が残ったままだったんです。
建物を壊すと、その登記を消す手続きが要ります。
専門家に任せきりにせず、私も全部の書類に目を通す。
だからこういう引っかかりを、決済の前に拾えるんです。
段取りを先に確認して、土地のお引き渡しに影響が出ない形で片付けました。
結果と、引き渡しのあと

結局この土地は、ポータルサイトに載せて広く売り出す前に、買主が決まりました。
売る前の準備が、そのまま販売活動になった形です。
2025年の年末に契約、約1ヶ月で決済まで進み、更地でのお引き渡しとなりました。
解体のあとは地面を6か所掘って、地中に余計なものが残っていないことをTさん立ち会いのもと確かめています。
買う方が安心して引き継げる状態まで整えて、お渡ししました。
買主側には、ご家族の間で土地の名義を整える贈与の手続きが同時に進んでいるという事情もありました。
贈与には税金の話がついて回るので、税理士さんへの確認をご案内しています。
それぞれが慎重に進めて、無事にまとまりました。
私の場合、売って終わり、にはしません。
引き渡しのあとも、買主側の土地の手入れ(雑草対策)の見積もり手配をお手伝いしましたし、Tさんの確定申告のご相談にも乗りました。
申告する年の選び方や、取得費(買ったときの値段が分かる資料の有無)の扱いまで。
念のため、国税庁の相談センターにも電話で確認しています。
ちなみに、相続した家を解体して売るときに使える税金の特例(3,000万円の特別控除)が使えるかどうかの整理も、この段階で一緒に確認します。使えるかは条件次第です。相続した実家の売却は相続した実家・空き家の売却相談のページにもまとめています。
税金は個別の事情で変わる部分があるので、最後は税理士さんに確認いただくのがいちばん安心です。
ただ、気をつける点を先にお伝えしておけば、当日あわてずに済みますからね。
遠方の土地で悩んでいる方へ
「実家が遠い」「相続した土地が離れたところにある」。そういう方ほど、誰に頼むかで、結果も、進めている間の安心感も変わってきます。
遠方の土地で会社を選ぶときは、このあたりを見てください。
- その土地の周り(役所・近隣・境界)まで、自分で動いて調べてくれるか
- 節目には現地へ足を運んでくれるか。すべて電話やメールで済ませていないか
- 気になること・マイナスになりそうなことを、先に正直に教えてくれるか
- 解体や測量、近隣との調整まで、段取りを一緒にやってくれるか
- 売ったあと(確定申告など)の相談にも乗ってくれるか
今回も、何かあるたびに必ず大垣の現地へ足を運びました。
Tさんも節目には三重から来てくださって、その都度ひとつずつ確かめながら進めました。
最初のご相談から最後のお引き渡しまで、途中で人に丸投げはしません。
だから、都合の悪いことも含めて、正直にお伝えできるんです。
よくある質問
Q. 遠くに住んでいる土地でも、売ってもらえますか?
はい。今回も売主は三重県、土地は岐阜県、私の会社は愛知県、という遠方どうしの取引でした。大事なのは距離より、その土地の周りまで自分で調べて動けるかどうかです。節目には必ず現地へ伺います。
Q. 地元の不動産会社に頼まないと不利になりませんか?
地元かどうかより、調べ方と動き方のほうが結果に効きます。役所での調査、境界の確認、近隣との調整は、地元でなくてもやり切れます。私自身、岐阜・大垣には長く住んでいたので土地勘もあります。
Q. 解体や境界、近隣とのやり取りまでお願いできますか?
はい。解体業者の相見積もりの段取り、測量や境界の立ち会い、お隣との調整まで一緒に進めます。今回も、地中で共有していた配管の整理や、解体中の近隣対応まで対応しました。
Q. 売ったあとの確定申告のことも相談できますか?
ご相談に乗っています。申告する年の選び方や、取得費の扱いなど、気をつける点を先にお伝えします。ただ、税金は個別の事情で変わるので、最終的には税理士さんに確認いただくのがいちばん安心です。
さいごに
今回の売主のTさんからは、こんな言葉をいただきました。
現在、他県に住んで40年以上になりますが、両親も亡くなり相続した実家を処分しなければといろいろ不動産会社を捜していましたが、ある時、youtubeで検索していた時、この会社を知る事が出来、内容を確認し即座に決定しました。自分に取っては全てが初めての事で非常に不安でしたが、解体業者等の紹介もして頂き、懇切、丁寧に対応頂きました。又、トラブルが発生した時は迅速に対応頂き、最初から最後まで、全てにおいて安心してお願い出来ました。不動産会社を捜しておられる方には、絶対お勧めの会社です。
お客様の声(このときの売主様)より
遠方の土地は、放っておくと、近所のことを知っている人が少しずついなくなって、境界も事情も分からなくなっていきます。
動くなら、早いほうがいいんです。
最初の一歩は、むずかしく考えなくて大丈夫です。
土地がどこにあって、今どういう状況か。
それを聞かせていただくところからで十分です。
まだ売ると決めていない、という段階からでも大歓迎です。

不動産の仕事、28年。査定実績、5,000件超。
Googleクチコミ ★5.0
土地売却の流れ
最初のご相談から引渡しまで、代表の佐藤が一緒に進めます。
ご相談・査定は無料です。お電話が苦手な方は、フォームからのメールだけのやり取りでも大丈夫ですよ。
同じように売却された方の声は、お客様の声(不動産売却)にもまとめています。あわせてご覧ください。


