【令和8年6月速報】愛知県不動産市況|売り物は、過去いちばん多いまま

「2026年6月速報 愛知県の不動産市況」と手描きタッチで書かれたタイトル画像。黄色いマーカーの帯に「売り物は、増えたまま。下がってこない」の一文があり、愛知県の地図イラストの下に戸建・マンション・土地の3つのアイコンが並ぶ。出典は中部レインズ 月例速報マーケットウォッチ 令和8年6月度。
佐藤高樹

執筆者:佐藤高樹(稲沢あんしん不動産 代表)
宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)/業界28年・査定実績5,000件超
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2026年6月の愛知県の不動産市況が出ました。

今月の数字で目立つのは、売りに出ている物件の多さです。

戸建ての売れ残りは3年で約1.7倍に増えて、そのまま下がってきません。

毎月、最新の数字を開いて「いま家や土地が売れているのか」をお伝えしているシリーズの3回目です。

今日の数字は、レインズのものです。

レインズって、聞き慣れないですよね。

これは、全国の不動産屋さんだけが見られる、物件情報の共有の仕組みです。

国が指定した仕組みで、不動産屋さんは、売買が決まったら「いくらで売れたか」を必ずここに登録します。

つまり、チラシやネットに載っている「売りたい値段」ではなくて、実際にいくらで売れたか。

それが分かる、ほぼ唯一の資料なんです。

一般の方は見られません。

その中身を、今月も開いていきます。

手描きタッチのイラスト。50代くらいの女性が机の上のノートパソコンの画面を覗き込んでいる。画面には色分けされた四角やグラフのような柄が並び、専門的な管理画面のような雰囲気(読める文字はない)。吹き出しに「これは業者しか見れないんです」の文字。白背景でやわらかい色鉛筆風の塗り。

※この記事の分析は2026年7月時点のものです。数字は、中部レインズ「月例速報マーケットウォッチ」2026年6月度に基づいています。

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先に、結論です

「先に結論」と題した手描きタッチのカード。①売り物は、3年で1.7倍。増えたまま、下がってこない(戸建・土地)②だから、早めに動いた方がいいと思います③マンションだけは、別の話になります、の3行が色分けの枠で並び、下に3軒の家のイラストが描かれている。

売りに出ている物件の数が、とても多い状態です。

ここ数年でいちばん多いところまで増えて、そのまま減っていません。

これ、売る側からすると、結構まずい状態です。

だから私は、売るなら早めに動いた方がいいと思っています。これはデータの予測ではなく、数字を見たうえでの私の結論です。

なんでそう言えるのか。マンション、土地、戸建ての順に、数字を見ていきます。

マンション|愛知県の数字は良くなっている

マンションの件数

愛知県の中古マンションの件数グラフ。ピンクの棒が売れた数、緑の棒が新しく売りに出た数、青い線が売れ残り(在庫)。2023年1月から2026年6月までの月ごとの推移で、青い線は去年の夏から下がり始めている。右の欄に2026年6月の実数として、売れた数477件(3年前の6月は332件)、新しく売りに出た数1,600件、売れ残り6,090件(3年前は5,342件)とある。
愛知県 中古マンション|件数の動き(2023年1月〜2026年6月・月ごと)。出典:中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県

最初に、グラフの見方だけ丁寧に説明させてください。この後、土地も戸建ても同じ形が出てきます。

これは、2023年1月から2026年6月まで、3年半を1ヶ月ごとに並べたグラフです。

横軸が時間で、左端が3年前、いちばん右が今年の6月です。

  • ピンクの棒=その月に実際に売れた数(成約)
  • 緑の棒=その月に新しく売りに出た数
  • 青い線=売れ残っている数(在庫)

在庫というのは、売りに出ているけれど、まだ売れていない物件のことです。

お店で言うと、棚に並んだままの商品ですね。

売れた数より、新しく出てくる数が多いと、棚に商品がたまっていく。

それで青い線が上がります。

手描きタッチの図解。左の水色の枠に「新しく売りに出る」の見出しと家のアイコンが多数、中央の黄色の枠に「実際に売れる」の見出しと家のアイコンが少数、右の緑の枠に「在庫がたまる」の見出しと棚の上に家のアイコンが積み重なったイラスト。3つの枠を矢印でつなぎ、上部に「在庫がたまる仕組み」の見出し。
在庫がたまる仕組み(新しく売りに出る数が、実際に売れる数より多いと、売れ残りが積み上がる)

この在庫、売る側からしたら少ない方がいいんです。物が少なければ、欲しい人で取り合いになりますから。

逆に多いと、買う人は選び放題。売る側は、選ばれるのを待つ立場になります。

手描きタッチのイラスト。40代くらいの夫婦がテーブルの上にマンションのパンフレットや写真を何枚も並べて見比べている。吹き出しに「どれにしようか迷いますね」の文字。白背景でやわらかい色鉛筆風の塗り。

これを頭に置いて、マンションを見てください。

まずピンクの棒。

売れた数は477件で、3年前の6月の332件より増えています。

ちゃんと売れているんですよ。

そして青い線。右の方を見てください。去年の夏から、下がり始めているでしょう。

マンションは、在庫が減り始めているんです。売る側には、いい流れです。

マンションの値段

愛知県の中古マンションの値段グラフ。赤い線が実際に売れた値段、緑が売り出しの値段、青が売れ残りの値段。ギザギザしながらも3年半でならすと右肩上がりで、2026年6月の平均は売れた値段2,573万円、売り出し2,586万円、売れ残り2,501万円。「3年で、1割以上上がった」の一文と「※これは愛知県の数字です」の赤い注記が入る。
愛知県 中古マンション|値段の動き(2023年1月〜2026年6月・月ごと)。出典:中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県

値段のグラフも、最初なので見方から説明します。

  • 赤い線=実際に売れた値段
  • 緑=売り出しの値段
  • 青=売れ残っている物件の値段

いちばん大事なのは、赤。実際に売れた値段です。

ギザギザしていますが、ならして見ると、右肩上がりでしょう。

3年前は2,300万円ぐらいだったのが、いまは2,600万円前後。3年で、1割以上上がっています。

在庫が減って、値段は上がっている。マンションは、愛知県の数字では、そうなっています。

ただ。

でも、稲沢は違います

「でも、稲沢は違います」と題した手描きタッチのイラスト。愛知県の地図の上に、高層ビルが密集した名古屋と、ビル1棟だけの稲沢が対比して描かれる。「稲沢のマンションは、動きが鈍い。売れ残っています」「※これはデータではなく、私が毎日見ている感覚です」「愛知県は広い。この数字は、名古屋に引っ張られています」の言葉と、「ぜんぶ足して、割った数字」の吹き出し。

ここから先は、データの話ではありません。私が毎日見ている感覚です。

稲沢のマンションは、こうなっていないんですよ。

正直、動きは弱いです。結構、売れ残っています。

なんでかというと、愛知県って、広いんです。名古屋も入っています。豊田も、稲沢も入っている。全部足して、割った数字なんです。

さっきの「マンションは上がった」は、たぶん名古屋に引っ張られています。

同じ愛知県でも、動き方が違うんですよね。

だから、「マンションは上がってるらしいよ」を、稲沢やこの周辺の話だと思わない方がいいです。

土地|売れてはいる。でも、この3年半でいちばん多い

土地の件数

愛知県の土地(100〜200平米)の件数グラフ。ピンクの棒が売れた数、緑の棒が新しく売りに出た数、青い線が売れ残り(在庫)。青い線は3年かけて増え続け、2026年6月は4,045件(3年前の6月は2,789件)で「この3年半で、いちばん多い」の注記。売れた数は243件(3年前142件)、新しく売りに出た数は918件。
愛知県 土地(100〜200㎡)|件数の動き(2023年1月〜2026年6月・月ごと)。出典:中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県

グラフの見方は、マンションと同じです。

ピンクの棒。

売れた数は243件で、3年前の6月の142件より増えています。

土地も、ちゃんと売れているんです。

でも、緑の棒を見てください。

新しく売りに出た数が918件。

売れた数の何倍もあるでしょう。

だから青い線。在庫はずっと増えてきて、4,045件。この3年半で、いちばん多い数です。

在庫が多いと、買う人は選び放題です。土地は、その選び放題がいちばん進んでいる状態です。

手描きタッチのイラスト。40代くらいの男性がテーブルに広げた土地の航空写真や図面のような資料を何枚も見比べている。吹き出しに「土地もたくさんありますね」の文字。白背景でやわらかい色鉛筆風の塗り。

土地の値段

愛知県の土地(100〜200平米)の値段グラフ。赤い線が実際に売れた値段、緑が売り出しの値段、青が売れ残りの値段。売れた値段は月ごとに大きく上下し、2026年6月の平均は売れた値段2,146万円、売り出し2,339万円、売れ残り2,208万円。「※月ごとの振れが大きい=1ヶ月だけでは判断しない」の注記が入る。
愛知県 土地(100〜200㎡)|値段の動き(2023年1月〜2026年6月・月ごと)。出典:中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県

赤い線、実際に売れた値段は、行ったり来たりです。6月の平均は2,146万円でした。

土地は月ごとの振れが大きいので、1ヶ月だけでは判断しません。

売り出しの値段、緑は強気なんですけどね。売れた値段の方は、横ばいです。

戸建て|売り物は3年で約1.7倍

戸建ての件数

愛知県の中古戸建ての件数グラフ。ピンクの棒が売れた数、緑の棒が新しく売りに出た数、青い線が売れ残り(在庫)。青い線は3年間、階段のように上がり続けて2026年6月は5,467件(3年前の6月は3,505件)。「3年で約1.7倍。下がってこない」の注記。売れた数は317件(3年前198件)、新しく売りに出た数は1,232件。
愛知県 中古戸建て|件数の動き(2023年1月〜2026年6月・月ごと)。出典:中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県

ピンクの棒。売れた数は317件で、3年前の6月の198件より増えています。

でも、緑の棒。

新しく売りに出た数は1,232件。

売れた数の、何倍もあるでしょう。

これが3年間、ずっとです。

だから青い線。在庫は5,467件で、3年前の3,505件から約1.7倍。ここ半年は、上がりきったところで止まったまま、下がってこないんですよ。

戸建てを買う人は、いま、選び放題です。売る側は、その中から選ばれないといけない。

手描きタッチのイラスト。40代くらいの夫婦が戸建ての外観写真を何枚もテーブルに並べて選んでいる。吹き出しに「気になる家がいくつも」の文字。白背景でやわらかい色鉛筆風の塗り。

戸建ての値段

愛知県の中古戸建ての値段グラフ。赤い線が実際に売れた値段、緑が売り出しの値段、青が売れ残りの値段。売れた値段は2,600万〜3,000万円の間を行ったり来たりしていて、2026年6月の平均は売れた値段2,985万円、売り出し3,297万円、売れ残り3,300万円。「※月ごとの振れが大きい=1ヶ月だけでは判断しない」の注記が入る。
愛知県 中古戸建て|値段の動き(2023年1月〜2026年6月・月ごと)。出典:中部レインズ「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県

値段は、行ったり来たりです。

直近は、ちょっと上がって見えます。

ただ、土地の広い家が売れた月が混ざると、平均は上がるんですよ。

なので、ここは読みすぎません。

3年でならして見ると、大きくは動いていません。

まとめ|私の結論

手描きタッチのイラスト。50代くらいの女性がカレンダーと小さな一戸建ての模型を両手に持ち、少し前向きな表情で考えている。吹き出しに「そろそろ動いてみようかな」の文字。白背景でやわらかい色鉛筆風の塗り。

まとめます。

  • マンション:在庫が減って、値段も上がっていました。正直、良い数字です。ただ、稲沢の動きは鈍い。これは私の感覚です。
  • 土地と戸建て:売れている数は増えています。でも、それ以上に新しく売りに出てくるから、売れ残りは積み上がったまま。ここ数年でいちばん多いところのままです。

これが、6月の状況です。

売り物がこれだけ多いということは、買う人から見たら、選び放題ということです。

あなたの家も、その並んだ中の1軒になります。 その中から、選ばれないといけない。

場所が良ければ、強いです。でも、そうじゃなければ、値段の勝負に巻き込まれやすい。

だから私は、何か理由があって売るのを待っているのでなければ、早めに動いた方がいいと思います。

売り出しまでの段取りを先に知っておきたい方は、不動産売却の流れと期間に8ステップでまとめてあります。

ちなみに、稲沢市・一宮市あたりの実際の数字は、この記事では出せません。

レインズの数字をネットに載せるのは、業界のルールで禁止されているからです。

ご相談いただいた方には、査定の根拠としてお見せするのは、いいんです。だから、聞いてください。お見せします。

まだ売ると決めていなくても大丈夫です。

出典:公益社団法人 中部圏不動産流通機構「月例速報 マーケットウォッチ」愛知県・2026年6月度

これまでの市況レポート

手描きタッチのイラスト。40代くらいの女性が何枚かのグラフ入りレポートの紙を手に持ち、見比べながら読んでいる。吹き出しに「続けて見ると分かりやすい」の文字。白背景でやわらかい色鉛筆風の塗り。

この速報は、毎月出しています。前の月からの流れで見ると、変化が分かりやすくなります。

よくある質問

「Q」と「A」の吹き出しを挟んで相談する人と答える人が向き合う手描きタッチのイラスト。不動産売却のよくある質問に一つずつ答えるイメージ。
2026年6月時点で、愛知県の家や土地は売れていますか?

売れています。実際に売れた数は、マンション477件・戸建て317件・土地243件で、どれも3年前の同じ月より増えています。

ただ、それ以上のペースで新しく売りに出てくるので、売れ残りは多いままです。

売り物が多いと、売る側は何が困るのですか?

買う人が選び放題になるからです。

似た物件がたくさん並ぶほど比べられて、強気の値段のままだと売れ残りやすくなります。

マンションは値上がりしていると聞きました。稲沢も同じですか?

愛知県の平均では、実際に売れた値段が3年で1割以上上がっています。

ただ、これは名古屋も含めて全部足して割った数字です。私が毎日見ている範囲では、稲沢のマンションの動きは鈍めです。

これから値段は下がりますか?

正直、読めません。

分かっているのは「売り物が増えたまま、下がってこなかった」という、これまでの事実だけです。

予測に賭けるより、今の状態を見て動くかどうかを決める方がいいと思います。

物件ごとの事情で判断は変わります。個別のことは、状況を伺ったうえでお答えします。

空き家、このまま持ち続けますか? — 売却・活用を相談|稲沢あんしん不動産

お急ぎの方はお電話で: 0587-33-5620 (10:00〜18:00/火・水定休)

「2026年6月速報 愛知県の不動産市況」と手描きタッチで書かれたタイトル画像。黄色いマーカーの帯に「売り物は、増えたまま。下がってこない」の一文があり、愛知県の地図イラストの下に戸建・マンション・土地の3つのアイコンが並ぶ。出典は中部レインズ 月例速報マーケットウォッチ 令和8年6月度。

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