実家の解体で後悔しないために|業者選びでハマりやすい落とし穴3つ

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佐藤高樹

執筆者:佐藤高樹(稲沢あんしん不動産 代表)
宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)/業界28年・査定実績5,000件超
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相続した実家を売ろうとすると、不動産会社から「建物を解体したほうが売りやすいですよ」と言われることがあります。ただ、解体工事なんて、人生で何度も経験するものじゃないですよね。いざその段になると、「これ、どこに頼んだらいいんだろう」と。立ち止まってしまう方は、本当に多いんです。

先に、見ておいてほしい落とし穴を3つお伝えします。見積もりの安さだけで決めること。アスベストを軽く見ること。そして、地中埋設物の説明がないまま進めること。この3つです。

最初にお断りしておくと、私は解体会社ではありません。ただ、稲沢市で不動産売却に28年携わってきて、実家じまいや空き家の売却にともなう解体には、何度も立ち会ってきました。実は、解体せずに古家付きの土地として売る、という選択肢もあるんです(くわしくは「古家付き土地の売り方は3つ」でも触れています)。そのあたりも含めて、売却まで見越したときの業者の選び方をお話しします。

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落とし穴①|見積もりの安さだけで決める

稲沢市で実家の解体業者選びの落とし穴を解説するブログ見出し画像

複数見積もりは「最安探し」じゃないんです

解体工事って、1社だけ見積もりをもらっても、それが高いのか安いのか、判断のしようがないんですよね。だから私は、ご相談を受けたら、最低でも2社、できれば3社から取っておきましょう、とお伝えしています。

ただ、ここは誤解しないでほしいんですが、目的は「一番安い会社を探すこと」だけじゃありません。見てほしいのは、総額よりも、工事の中身のほうです。

このあたりだと、30坪くらいの木造の家で、だいたい150万から170万円ぐらい、というのが目安になります。ただ、これは本当に現場次第で変わります。前の道路が狭くて重機が入らない、隣との距離が近い、庭木やブロック塀、物置、古い井戸。こういう条件で、金額は動いてきます。

安い総額だけポンと出してきて、中身を聞いても「うちは安くできますから」としか言わない。こういう業者さんは、正直ちょっと怖いなと思います。あとから追加工事や処分費が乗ってきて、結局高くついた、という話はよく聞きますので。

見積書は、金額より中身と対応を見る

見積書で確認してほしいのは、解体費、廃材の処分費、養生費、残置物の処分、庭木やブロック塀の撤去、それからアスベストの調査費。こういうものがちゃんと入っているか、ですね。

あわせて、解体工事業の登録や建設業許可といった、基本的なところも確認しておくと安心です。難しく考えなくていいんですが、聞いたときにきちんと答えてくれるかどうか、ここは見ておきたいところです。

私が現場で業者さんを見るときも、金額より、この対応のほうを見ています。質問したときに面倒がらず説明してくれるか。言葉遣いや身なりがちゃんとしているか。近隣への対応が必要な工事ですから、こういうところが、あとになって効いてくるんです。

当社からお客様に解体業者を紹介するときも、1社じゃなくて、必ず3社をご案内しています。こちらで決めてしまうのではなく、対応を見比べたうえで、ご自身に合うところを選んでいただきたいからです。

落とし穴②|アスベストを軽く見る業者に頼む

稲沢市で実家解体時のアスベスト対応について解説するブログ見出し画像

古い家は、最初から疑っておく

昭和から平成のはじめごろに建てられた家は、アスベストが使われている可能性を、頭の隅に置いておいたほうがいいです。屋根や外壁、内装の建材なんかに含まれていることがあるんです。

アスベストは、2006年の9月以降は使用が禁止されています。逆に言うと、それより前の建物なら、「うちは関係ない」と決めつけないほうが安全ですね。

今は、解体の前にアスベストの事前調査をすることになっています。なので、見積書の中に「アスベストの調査費」が入っているか、見てみてください。

怖いのは「出ること」より「言わないこと」

アスベストで本当に怖いのは、出ること自体じゃないんです。出るかもしれない、ということを最初に言ってくれないこと。ここが一番まずいんですね。

ちゃんとした業者さんなら、こちらから聞く前に言ってくれます。「まず調査はします」「もし出たら、撤去に別途費用がかかります」「工期も変わってきます」と。言いにくいことを先に話してくれる業者さんのほうが、結局は安心なんです。

追加費用が出ること自体は、現場によってはしょうがないんです。問題は、何も知らないまま工事が始まって、あとから「そんなの聞いてなかった」と青ざめる。これが一番こたえます。

売却まで考えると、できれば売り出す前に、このあたりはクリアにしておくとスムーズです。急いでいる場合は、売却活動と同時に進めることもありますが、その場合も、リスクを分かったうえで進めたほうがいいですね。

落とし穴③|地中埋設物の説明がない業者に頼む

稲沢市で実家解体時の地中埋設物リスクを解説するブログ見出し画像

「絶対出ません」と言い切る業者は、逆に気をつける

地中埋設物というのは、地面の中から出てくるもののことです。昔のコンクリートのガラ、使われなくなった浄化槽、地盤改良材。こういうものが、掘ってみると出てくることがあります。

これは、業者さんが悪いという話じゃありません。本当に、掘るまで分からない。所有者であるご本人が知らないものを、外から見ただけで業者さんに分かるわけもないんですよね。

だからこそ、「うちは絶対に出ません」「追加費用はかかりません」と調子よく言い切るところは、逆におかしいと思ったほうがいいです。良い業者さんなら、「もし出たら、いったん工事を止めます」「写真を撮って、見積もりを出してから相談させてください」と言ってくれます。

ここの確認がないまま進むと、売却全体に響いてきます。解体って、建物を壊して終わり、じゃないですからね。

実例|解体費がもう一回分かかる、と言われた現場

あるお客様で、建物を解体したら、地面から地盤改良材が大量に出てきたことがありました。地面をコンクリートみたいに固めるものなんですが、それが、見たこともないぐらいの量だったんです。

普通には掘れなくて、割りながら撤去しないといけない。概算の見積もりを取ったら、もとの建物の解体費が、もう一回分ぐらい別でかかると言われました。

幸いだったのは、まだ販売を始める前だったことです。引き渡しの期限があったわけじゃないので、「いったん白紙にしますか、それとも進めますか」と、落ち着いて相談できたんです。お客様は、もう住まなくなった実家だし、きれいにして進めたい、ということで進められました。

でも、もしこれが、買主さんが決まったあとだったらどうなっていたか。引き渡しの日や工事の段取りに絡んできて、下手をすると、契約解除の話まで出かねないんです。大量の地中埋設物が出たケースは「稲沢市の相続実家を遠方から売却した事例」でもお話ししています。

ちなみに、地域によっては、地面から埋蔵文化財、いわゆる遺跡が出てくることもあります。解体のあとには、境界の明示や測量も控えています。売却までの一連の流れで考えておかないと、途中で身動きが取れなくなってしまうんです。

おまけ|会社・担当者選びは「何かあったとき」に効く

稲沢市で実家解体業者の会社・担当者選びについて解説するブログ見出し画像

解体工事では、どうしても想定外のことが起こります。だから、会社の規模や、担当者の方の対応も、見ておいてほしいんです。

以前、工事も売却も無事に終わって、引き渡しまで済んだあとの土地から、地中埋設物が出てきたことがありました。本来あってはいけないことなんですが、現場ではこういうイレギュラーが起こるんですね。

そのとき、解体業者さんが、急ぎで動いてくれたんです。買主さんは家を建てる準備で急いでいて。お隣のブロック塀も絡んで、結局1日では終わらなかったんですが、それでも雨の中、対応してくれました。

別の現場では、解体の最中に、少し離れた家の方からクレームが入ったこともありました。騒音や振動がある工事ですからね。そのときも担当者さんがすぐに動いてくれて、大きな問題にならずに済んだんです。

金額だけでは、こういう対応力までは分かりません。何かあったときに、逃げずに動いてくれる会社か。担当者の方が、ちゃんと話を聞いてくれる人か。ここも、業者選びでは案外大事なところです。

解体は「売却までの一本道」

稲沢市で実家解体から売却引き渡しまでの流れを解説するブログ見出し画像

実家の解体で後悔しないために、業者選びで見ておいてほしい落とし穴は、3つでした。

1つ目は、見積もりの安さだけで決めないこと。2つ目は、アスベストを軽く見る業者さんに頼まないこと。3つ目は、地中埋設物の説明がないまま進めないこと。

解体は、ただ建物を壊すだけの工事じゃないんです。解体があって、境界の明示や測量があって、近隣への対応があって、そして売却へとつながっていく。これをバラバラに考えてしまうと、どこかで余計な費用やトラブルが出てきてしまいます。解体のあとの測量や引き渡しまでの段取りは「測量と解体の正しいタイミングと順番」にまとめてあります。相続した空き家を売る全体の流れは「相続した空き家を売る流れ|13の不安を整理」で整理しています。あわせてどうぞ。

よくあるご質問

稲沢あんしん不動産のブログのよくあるご質問見出し画像

Q1. 30坪くらいの実家を解体すると、費用はどれくらいですか?

A. 木造で30坪くらいの家なら、150万から170万円ぐらいが一つの目安です。ただ、これは現場で変わります。道路の広さ、隣地との距離、庭木やブロック塀、残置物、古い井戸。こういうもので、費用は上下してきます。

Q2. アスベスト調査の費用は誰が払うのですか?

A. 売却前に、売主側で確認しておくケースが多いです。まずは見積書にアスベストの調査費が入っているかを見てみてください。もしアスベストが出て撤去が必要になれば、別途の費用や工期の変更が出てくることもあります。

Q3. 地中埋設物が出てきたら、誰が費用を負担するのですか?

A. 解体中に出た場合は、売主側で対応することが多いです。ただ、契約の内容や、見つかった時期によっても扱いは変わってきます。引き渡しのあとに分かると大きな問題になりやすいので、売り出す前に整理できると安心です。

Q4. 解体業者は不動産屋に紹介してもらえますか?

A. 当社では、ご希望に応じて解体業者を3社までご紹介しています。1社に絞らないのは、金額だけでなく対応を見比べて、ご自身で納得して選んでいただきたいからです。特定の業者さんを押し付けるようなことはしていません。

最後に

稲沢あんしん不動産への売却ご相談案内のブログ見出し画像

稲沢市の周辺で、相続した実家の解体や、空き家の売却で迷っている方がいらっしゃいましたら、解体業者さんに直接連絡される前に、一度ご相談ください。28年やってきた現場の感覚で、そもそも解体すべきなのか、古家付きで売ったほうがいいのか、そのあたりから一緒に整理します。

ご相談いただいたからといって、当社で売らなければいけない、ということはありません。まず話を聞いてみたいから、という理由でも大歓迎です。大切な実家のことですから、急いで決めてしまう前に、まずは全体像を見てから進めましょう。

▶ 売却のご相談はこちら:https://inazawa.estate/baikyaku-form/

動画でも解説しています

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ここまで読んで「うちの場合はどうなんだろう」と感じた方は、
状況の整理からご相談ください。

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