尾西歴史民俗資料館ガイド|美濃路・起宿の歴史・入館料・アクセス(一宮市)

起宿の街道沿いに建つ旧林家住宅の外観。黒い瓦屋根と焦げ茶色の格子窓を持つ木造二階建ての町家に、白壁の土蔵と松の木が寄り添い、玄関脇に「一宮市尾西歴史民俗資料館」の看板が立てられている。
佐藤高樹

執筆者:佐藤高樹(稲沢あんしん不動産 代表)
宅地建物取引士・公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)/業界28年・査定実績5,000件超
代表紹介を詳しく見るお客様の声(★5.0・15件)

一宮市起(おこし)にある「尾西歴史民俗資料館」は、江戸時代の宿場町の面影を今も残す歴史博物館です。

入館料は無料で、国の登録有形文化財に指定されている「旧林家住宅」や、手入れの行き届いた日本庭園「旧林氏庭園」を見学できます。

この記事では、資料館の見どころ、開館時間・休館日・入館料、電車・車でのアクセスまで、これから訪れる方に必要な情報を、一宮市公式サイトの情報をもとにまとめました。

当社は一宮市を含む地域で不動産の売却や空き家のご相談をお受けしている、稲沢あんしん不動産の佐藤です。地元の歴史スポットとして、折に触れて気にかけています。

読みたい場所にジャンプ

尾西歴史民俗資料館とは|美濃路の宿場町「起宿」に残る歴史博物館

尾西歴史民俗資料館は、昭和61年(1986年)4月に開館した資料館です。

平成17年(2005年)4月1日、一宮市・尾西市・木曽川町の合併で新しい一宮市が誕生し、それにあわせて現在の名称「一宮市尾西歴史民俗資料館」になりました。もともとの尾西市の時代から、地域の歴史を伝えてきた施設です。

愛称は「美濃路×木曽川ミュージアム」。美濃路の宿場町だった起宿の歴史と、すぐそばを流れる木曽川に関する情報を、あわせて紹介しています。

「美濃路」ってどんな道?

美濃路(みのじ)は、江戸時代につくられた街道のひとつです。

東海道の宮宿(現在の名古屋市熱田区)と、中山道の垂井宿(岐阜県垂井町)を結んでいて、全長は約57km、間に7つの宿場がありました。将軍が京都へ上るときや、朝鮮通信使・琉球使節の通行にも使われた、幕府が管理する街道です。そのうちの宿場のひとつが、資料館のある「起宿(おこしじゅく)」です。

起宿は、慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いのあとに開かれた宿場町で、江戸時代後期には、本陣・脇本陣が各1軒、旅籠屋(はたごや)が22軒あったと伝わっています。

また、木曽川を渡る「渡船(とせん)」の役目も担っていました。今の橋がない時代、川を渡るには舟しかなかったため、渡船場のあるこの町は、旅人の往来でにぎわっていたと考えられています。

町の中央付近には、幕府の法令を掲示する「高札場(こうさつじょう)」もありました。享和2年(1802年)の記録では、高さ約4.4m・横幅約5.6mの大きな高札場だったそうです。跡地は令和5年(2023年)に整備され、資料館から北へ徒歩約3分の場所で見学できます。

見どころ|旧林家住宅と旧林氏庭園

資料館の敷地には、本館のほかに、当時の面影を伝える建物と庭が残っています。

旧林家住宅|濃尾地震を越えて残った脇本陣の建物

昭和初期に撮影されたセピア色の白黒写真。瓦屋根の日本家屋が数棟並び、手前には葉の落ちた木立と物干し竿、奥には煙突らしき突起が見える、当時の起宿周辺の町並みを写した古写真。
昭和初期ごろの起宿周辺の様子を伝える古写真。出典:一宮市公式サイト(2026年7月19日確認)

林家は、享保5年(1720年)から明治維新まで、起宿の「脇本陣(わきほんじん)」として、大名や公家が泊まる本陣の予備の宿を務めるとともに、木曽川の渡船の管理も担っていました。

脇本陣という役目自体は明治のはじめに終わりましたが、明治24年(1891年)の濃尾地震で、当時の建物は倒壊してしまいます。

現在残っている建物は、その後に再建されたものです。大正2年(1913年)に主屋が建てられ、昭和初期には、江戸時代の屋敷構えを意識した裏座敷が増築されました。

平成14年(2002年)には、「旧林家住宅主屋及び裏座敷」として、国の登録有形文化財に登録されています。平成30年度からは耐震補強工事が行われ、建築当時の姿に復元されました。

旧林氏庭園|10年かけてつくられた回遊式の庭

旧林氏庭園の一角。苔むした庭石と石灯籠、小さな石橋が配された池の周りを、赤松や庭木が取り囲む、静かな回遊式日本庭園の風景。
10年かけてつくられた旧林氏庭園。出典:一宮市公式サイト(2026年7月19日確認)

住宅に隣接する「旧林氏庭園」は、林家10代目の林幸一(はやしこういち)によって、大正末から昭和初期にかけて、約10年の歳月をかけてつくられた庭です。地元の庭師の手によるものと伝わっています。

心字池(しんじいけ)を中心にぐるりと歩いて楽しむ「回遊式庭園」で、この地域の近代庭園文化の先駆けとされています。近代の愛知県における造園文化の発展がわかる、貴重な庭園です。

この庭園は「旧林氏庭園」として、建物の登録有形文化財とは別に、国の登録記念物(名勝地)にも登録されています。建物と庭の両方が国の文化財になっている、貴重な場所です。

館内には、このほかにもミュージアムライブラリーや、資料館のそばを流れる木曽川に関する展示があります。

開館時間・休館日・入館料

尾西歴史民俗資料館の基本情報は、次のとおりです。

  • 開館時間:午前9時〜午後5時(本館への入館、旧林家住宅の見学は午後4時30分まで)
  • 休館日:毎週月曜日(祝日・休日の場合は開館)、祝日・休日の翌日(土曜・日曜・祝日の場合は開館)、年末年始(12月28日〜1月4日)
  • 入館料:無料

入館料がかからないので、思い立ったときにふらっと立ち寄れるのも、この資料館の良いところです。

アクセス・駐車場

📍 Googleマップで「尾西歴史民俗資料館」へのルートを調べる

所在地は、〒494-0006 愛知県一宮市起字下町211です。電話番号は0586-62-9711。

電車・バスで行く場合

JR東海道本線、または名鉄名古屋本線の「尾張一宮駅」で下車し、名鉄バスセンター2番乗り場から「起」行きのバスに乗ります。バスは15分に1本程度の運行で、乗車時間は約20分。「起」停留所で降りて、徒歩約5分です。

車で行く場合

東海北陸自動車道の一宮西ICから、県道14号線(西尾張中央道)を北へ進みます。「馬引横手」の信号を左折し、そのまま直進して約15分です。「起西茜屋」の信号を過ぎたあと、所定の交差点を左折し、200mほど進むと到着します。

駐車場の台数について、公式サイトには具体的な記載がありませんでした。車で訪れる際に台数が気になる方は、事前に資料館(0586-62-9711)へ確認しておくと安心です。

138タワーパークや一宮七夕まつりとあわせて回るのもおすすめ

尾西歴史民俗資料館があるのは、木曽川沿いのエリアです。同じ木曽川沿いには、大きな展望塔がある138タワーパークもあります。

また、一宮七夕まつりをはじめ、一宮市には季節ごとの行事もいろいろあります。あわせて予定を立ててみてください。

一宮市の歴史をもっと知りたい方は、一宮市博物館もあわせてどうぞ。妙興寺の境内に隣接し、縄文時代から近代までの一宮の歴史をまとめて見られる施設です。

初めて行く方へ|稲沢方面からの行き方

稲沢方面から電車で行く場合は、JR東海道本線「稲沢」駅から「尾張一宮」駅へ、または名鉄名古屋本線「国府宮」駅から「名鉄一宮」駅へ乗ります。

どちらの駅で降りても、記事内で紹介した名鉄バスセンター2番乗り場から「起」行きのバスに乗り換えられます。バスは15分に1本程度、乗車時間は約20分、「起」停留所から徒歩約5分です。

車の場合は駐車場を事前確認

車の場合、駐車場の台数について公式サイトに記載がありません。事前に資料館(0586-62-9711)へ確認しておくと安心です。

よくある質問

入館料はいくらですか?

無料です。旧林家住宅の見学も含めて、料金はかかりません。

駐車場はありますか?

公式サイトに台数の記載はありませんでした。車で訪れる場合は、事前に資料館(0586-62-9711)へ確認することをおすすめします。

旧林家住宅も一緒に見学できますか?

はい。開館時間と同じ午前9時〜午後4時30分の間、あわせて見学できます。休館日も本館と共通です。

車椅子やベビーカーでも見学できますか?

館内にはバリアフリー対応の設備があります。詳しい段差の状況など気になる点は、事前に資料館(0586-62-9711)へお問い合わせください。

起宿(おこしじゅく)とはどんな場所ですか?

江戸時代の街道「美濃路」にあった7つの宿場のひとつで、木曽川を渡る渡船の拠点でもありました。資料館は、その起宿の脇本陣跡地に建っています。

一宮市で実家や空き家の売却を考えている方へ

尾西歴史民俗資料館のように、地域には長く受け継がれてきたものがたくさんあります。実家や土地についても、同じように「どうしていくか」を考える時期がくるものです。

当社・稲沢あんしん不動産では、一宮市を含む地域で、相続した実家や空き家の売却相談をお受けしています。まずは今の状況を整理するところからで大丈夫です。一宮市の実家・空き家の売却相談はこちら

稲沢あんしん不動産 代表:佐藤高樹 電話:0587-33-5620(10:00〜18:00・火水定休)

起宿の街道沿いに建つ旧林家住宅の外観。黒い瓦屋根と焦げ茶色の格子窓を持つ木造二階建ての町家に、白壁の土蔵と松の木が寄り添い、玄関脇に「一宮市尾西歴史民俗資料館」の看板が立てられている。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

シェアしてもらえると励みになります!
読みたい場所にジャンプ